研究課題/領域番号 |
15530368
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会福祉学
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
和気 純子 首都大学東京, 人文社会系, 助教授 (80239300)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 高齢者福祉 / 社会福祉援助技術 / ソーシャルワーク / ケアマネジメント / 実証研究 / 高齢者 / 介護支援専門員 / 困難ケース / 阻害要因 |
研究概要 |
本研究は、介護保険制度の施行により変貌する高齢者に対する社会福祉援助技術を実証的に把握・分析し、その課題を明らかにすることを目的としている。 初年度は居宅介護支援事業所の介護支援専門員(以下、CM)を対象にアンケート調査を実施し(N=154)、在宅要介護高齢者を支える援助技術の実践評価と阻害要因の析出を行った。その結果、発展的ケアマネジメントの実践が不十分であり、阻害要因としてCMのおかれた「劣悪な勤務環境」と「バーンアウト」の存在が判明した。また、困難ケースに対するCMの対応を明らかにし、必要な課題を検討した。2年目は、介護保険施設における相談員への全国調査を行い(N=484)、彼らの実践の現状を把握し、その構造と規定要因を析出した。その結果、介護老人保健施設では、相談員は主として入退所業務に忙殺されている一方、介護老人福祉施設の相談員は入所者の生活相談や施設の運営管理も含め多様な実践に従事していることが明らかになった。さらに、計画担当CMとの役割分担を含めた施設ケアマネジメントにおけるチームアプローチの実態を把握し、施設ケアマネジメントの評価とその規定要因の分析を行った。3年目にあたる本年は、1〜2年目の調査データを統合し、在宅要介護高齢者を支援するCMと介護保険施設の相談員の業務とスキル、阻害要因、バーンアウトの比較検討を行った。阻害要因では、職務の範囲や権限が曖昧であることが共通課題であることが判明するとともに、居宅CMのバーンアウトが最も深刻であることが判明した。また、これらの数量的調査を補うため、居宅介護支援事業所・介護保険施設へのヒアリング調査を行い、制度の矛盾、サービス資源の不足、社会福祉援助技術および社会福祉援助専門職の位置づけの曖昧さなどが効果的な実践を阻んでいることが明らかになった。
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