研究課題/領域番号 |
15530396
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会心理学
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
坂西 友秀 埼玉大学, 教育学部, 教授 (30165063)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2006年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 「人種」デフォルメ / 人種ステレオタイプ / 偏見 / 態度 / マイノリティ / ステレオタイプ / 人種 / 民族 / 民俗 / 知能 / イメージ |
研究概要 |
研究は、次の3点に焦点を当てて行った。 (1)「人種ステレオタイプの経年変化を明らかにするために、1998年と2006年の学生の実験データを比較し、分析した。その結果、依然として多くの実験参加者は、伝統的な「人種」ステレオタイプを強く持っていた。「人種」デフォルメされた絵本「ちびくろさんぼ」の挿絵を5割の実験参加者が好み、ストーリーにふさわしい絵として選択した。また、1998年の実験では、年齢の高い社会人は学生に比べ、「人種」ステレオタイプを強く持つことが明らかになった。学生では、1998年と2006年の間に「人種」ステレオタイプの有意な減少は認められなかった。 (2)日本における「人種」「民族」差別・偏見の歴史的背景を、社会心理学の視点から考察した。民族差別・偏見と民族のアイデンティティ形成の問題は、日本の旧植民地韓国における「創氏改名」を取りあげ分析を行った。また、日本の「黒人」差別の問題は、戦後の日本人女性とアメリカ人兵士の問に生まれた「混血児」問題を取りあげて分析を行った。 (3)現代のマイノリティに対する偏見は、「障害者」に対する態度の調査を実施し分析を行った。ほとんどの学生は、自らはマイノリティに対して差別することはなく、偏見も持っていないと回答した。しかし、社会一般の人は、マイノリティに対して差別し、偏見を持つと回答する割合が高かった。 これらの結果を統合し、心理-歴史的視点から、現代日本の「人種」「民族」ステレオタイプと偏見の形成過程と現状を報告書にまとめた。
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