研究課題/領域番号 |
15530432
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育心理学
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研究機関 | 宮城学院女子大学 |
研究代表者 |
足立 智昭 宮城学院女子大学, 学芸学部, 教授 (30184188)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 顔の変形 / 家庭 / 子ども / 母親 / 口唇裂口蓋裂 / 心理的適応 / 抑うつ / ユニークフェイス / 容貌 / 心理社会的適応 / ソーシャルサポート / 親 / 対人スキル / 治療プログラム / 自己管理型プログラム / 適応 / ソーシャルスキル / 障害 |
研究概要 |
1.研究目的 近年、顔に変形(ユニークフェイス)をもつ人たちの心理社会的適応に関心が向けられるようになってきた。本研究では、ユニークフェイスの中でも最も頻度の高い口唇裂口蓋裂をもつ患児と家族が、心理社会的適応を高めていく上で必要としている支援について明らかにし、彼らのニーズに応える支援プログラムを作成することを目的とした。本研究の主な成果は下記の通りである。 2.調査 (1)被験者:2歳から6歳の口唇裂口蓋裂児の母親71名。平均年齢32.0歳(SD4.6)。 (2)半構造化面接:母親の子どもの疾患の認知、過去および現在のソーシャルサポート資源、現在および将来必要なソーシャルサポートの内容、心身の健康状態、社会的適応状況等について、およそ30分間質問を行った。 (3)質問紙:口唇裂口蓋裂ニーズ質問紙およびベック抑うつ質問紙を面接に継続して実施した。 3.結果と考察 (1)母親の心理社会的適応について:母親の10%が離婚していた。また、母親の半数が、身体の不調を訴えており、その内容(不眠、頭痛、胃腸障害等)から抑うつ状態にあると推測された。 (2)母親の適応と関連する要因について:前項の結果に基づき、母親の適応レベルを7段階に分類した。その結果、経済状況、ソーシャルサポート等が、母親の適応に関与していることが明らかとなった。 (3)母親が必要としている支援内容:医療費、交通費などの経済的支援、子どもが学校などに適応するための心理的支援、今後の経過などに関する情報的支援などのニーズが高いことが明らかとなった。 4.まとめ 子どもが生まれておよそ1年間の間は、半数を超える母親が抑うつ状態であった。また、現在も、およそ15%がうつ状態にあると推測され、心理社会的介入を必要としていた。母親が必要としている支援の内容は多様であり、専門機関から一方的に支援を行うというよりも、家族のニーズに合わせて慎重に支援を行うことの必要性が明らかとなった。
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