研究課題/領域番号 |
15530445
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床心理学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
神村 栄一 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 助教授 (80233948)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ひきこもり / 保護者ストレス / 未成年 / 親訓練 / 引きこもり |
研究概要 |
平成17年度は、3年計画の最終年度として、「非精神障害性の引きこもり未成年」に該当する事例の保護者に対する親訓練介入を継続し、その効果の評価を行った。 平成16年度中から継続してプログラムを実施した事例3、平成17年5月から開始した事例6、計9事例について、個人が特定できない形での報告書への紹介の許可が得られた。その結果、「引きこもりの保護者におけるストレス増悪思考尺度」において、「ひきこもっているのは家族がうまく対応できていないからだ」、「ひきこもりは家族が責任をとるべきだ」、「ひきこもったのは育て方が悪かったからだ」、「ひきこもっている本人が親に恨みを抱いているように感じる」といった『過剰な責任・罪の意識』、および「ひきこもりについての否定的な報道・世間の言説が気になる」、「どんなことも援助につながらないようでむなしさを感じる」、「ひきこもっている本人の将来が見通せないのでつらい」、「ひきこもっている本人が家族と楽しくすごせる日は着ないと思う」といった『過剰な将来への悲観』が、減少した。SRS-18においても、「抑うつ・不安」がとりわけ顕著に低下した。 また、コミュニケーションの再開・再生を目指した親からの関わりスキル訓練の成果として、引きこもり行動チェックリスト中、「自分の部屋に閉じこもる」、「日常生活の不規則さ」、「無気力」、「将来について話さない」、「考えていることがわからない」等の項目に対して、減少が確認された。 以上の結果から、保護者の悲観的な展望、過剰な責任感の緩和と、これと平行して「コミュニケーションの回復」のための保護者からの働きかけについてのスキルトレーニングが、状態の改善に有効であることが示唆された。 3年間の研究成果をまとめた報告書の作成が行われた。
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