研究課題/領域番号 |
15530452
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床心理学
|
研究機関 | 奈良教育大学 |
研究代表者 |
杉若 弘子 奈良教育大学, 教育学部, 助教授 (90257171)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
|
キーワード | セルフ・コントロール / 行動の抑制 / 行動の促進 / アプローチの方向性 / 積極的アプローチ / 行動実行計画 / 抑制的アプローチ / 行動コスト / 目標達成確率 / 行動期間 / 効果と取り組みやすさ / 実行可能性 |
研究概要 |
改良型セルフ・コントロールとは、将来の結果を予測して満足遅延することで、より価値ある報酬の獲得を目指す行動プロセスであり、望ましい行動を大いに実行する積極的アプローチと、習慣化した行動を抑制する抑制的アプローチという2方向からのアプローチが可能である。 本研究では、1)これら2つのアプローチがどのような状況でより実行されやすいのか、アプローチの方向性と状況を特徴づける要因の対応を明らかにすること、2)2つのアプローチを促進/阻害する要因について検討し、それぞれのアプローチを目標達成までの期間持続させるための条件を明らかにすること、3)積極的アプローチについては、これをより効果的に機能させるための方略(行動実行計画)について検討することを目的とした。 その結果、1)単位取得のように行動の抑制だけでは目標が達成されにくい状況では積極的アプローチが、健康管理のように2方向からのアプローチに同程度の効果が期待される状況では抑制的アプローチの方が実行されやすい、2)目標達成確率の減少と行動期間の長期化は、2方向からのアプローチを減少させるよう相乗的に作用する。特に抑制的アプローチは、行動期間と目標達成確率のどちらか一方の条件が悪化するだけで実行されにくくなる。これに対し、積極的アプローチは、どちらか一方の条件が整えば、実行度が低下しにくい。さらに、セルフ・コントロールの行動レパートリーが多い被験者は、目標達成確率が高ければ実行度の低下が少ないが、行動レパートリーの少ない被験者は、目標達成確率に関わらず、行動コストが大きくなると実行度の低下が大きい、3)行動実行計画と自己強化の組み合わせは、積極的アプローチによるセルフ・コントロールを促進することが明らかになった。
|