研究課題/領域番号 |
15530488
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
菊池 龍三郎 茨城大学, 学長 (80007757)
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研究分担者 |
山田 恵吾 茨城大学, 教育学部, 助教授 (30312804)
望月 厚志 茨城大学, 教育学部, 教授 (40239570)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 学校評議員 / 開かれた学校 / 外部人材 / 地方教育行政 / 地域連携 / ゲストティーチャー / 特色ある学校 / 総合的な学習の時間 / 地域と教育 |
研究概要 |
本研究では、「学校評議員」制度を学校・地域の連携の観点から確立するため、主として(1)学校評議員の選出、(2)学校評議員の活用、に焦点を当て、茨城県の公立校の協力の下で事例研究を行った。その成果は以下の通りである。 まず(1)に.関しては、茨城県水戸市内公立小中学校および茨城大学教育学部附属小・中学校48校における学校評議員選出の実態を、アンケート調査を通じて検討した。評議員選出の主体、人選基準の設定、評議員の属性、評議員の選出理由等から、そこには学校の現状に肯定的な人物を評議員とする傾向が認められ、「学校の応援団」に陥る危険性が明らかとなった。 次に(2)に関しては、学校評議員制度を「地域連携」「開かれた学校」の面から積極的に活用している学校の事例の検討を行った。学校評議員にゲストティーチャーとして教育活動に参加してもらい、学校経営・授業展開・子どもの活動の様子を直接知る機会を設定する試みを展開している、茨城県ひたちなか市市毛小学校の取り組みを通じて、その特質と課題について検討した。その結果、第一に学校評議員が実際に授業をはじめとする教育活動に直接関わったことにより、学校長に対する提言が子どもの実態に即した、より実質的なものとなったこと。第二に子どもの実態がわかったことにより、学校評議員が地域社会の中に子どもが活動できる場づくりに積極的に参画したこと。第三に教職員が外部人材の有効な教育活動に触れることで授業が活性化したこと、また地域素材を教育活動に積極的に取り入れる傾向が生まれたことなどが明らかとなった。一方で学校評議員の学校に対する見方が教職員の立場に近くなり、学校にとって厳しい提言がなされなくなるなどの点も課題として残ったが、効果面を考慮すれば、学校評議員に教育活動に参加する同校の試みは、「地域連携」という観点から有効な実践であることがわかった。
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