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道徳教育における公共性意識の形成に関する日独比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 15530496
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 教育学
研究機関富山大学

研究代表者

野平 慎二  富山大学, 教育学部, 助教授 (50243530)

研究期間 (年度) 2003 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード公共性 / 道徳教育 / ドイツ / 国際情報交換 / ハーバーマス / 討議型アプローチ
研究概要

第1章「日本とドイツにおける公共性の概念」では、日本とドイツにおける公共性の概念を、哲学、社会学の文献により整理した。公共性概念の指標としては、(1)自律志向か他律志向か、(2)一元的価値志向か多元的価値志向か、(3)国家志向的か非国家志向的か、という三種類が得られた。
また、日本とドイツの公共性概念の異同として、以下の点が明らかとなった。(1)いずれの国においても、公共性は伝統的に国家と結びついてイメージされる。(2)ドイツにおける伝統的な国家的公共性は、個人の自律が基礎となっているのに対し、日本におけるそれは、個々人を超えたものとしてイメージされ、個々人を従属させる性格をもつ。(3)いずれの国においても、今後目指されるべき公共性概念として、自律性、多元性、社会的共同性などを特徴とする「市民連合的公共性」が挙げられ、実際にもその端緒が現れている。
第2章「道徳授業における道徳性と公共性意識の形成の理論」では、コールバーグとハーバーマスの理論を対照させながら、道徳授業における公共性意識の形成の方向性について考察した。ハーバーマスの理論にもとづく「討議型アプローチ」の道徳授業は、コールバーグの理論にもとづく「モラル・ディスカッション・アプローチ」の道徳授業に比べ、「市民連合的公共性」意識の形成に、より理論的に対応するものであることを確認した。
第3章「道徳授業における公共性意識の形成についての調査」では、日本とドイツの教員と生徒を対象としたアンケート調査の結果を分析した。分析の結果、討議型アプローチを取り入れた道徳授業は、日本の生徒では「社会共同性」や「自律性」の側面で、またドイツの生徒では、「社会共同性」「自律性」の側面ではなく「多元性」の側面で、公共性意識の形成に影響を与えていることが明らかとなった。

報告書

(3件)
  • 2004 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

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