研究課題
基盤研究(C)
平成15年度から平成17年度まで、科学研究費を受領して行った3年間の研究成果・研究活動の内容は、科学研究費報告書『アメリカの教育アセスメント行政の構造研究-米国マサチューセッツ州における教育管理政策の展開-』と題して、2006年3月31日に刊行した。本報告書の内容は、最初に研究の目的、研究言画・方法、研究論文や学会における口頭発表などの研究活動の概要を記述した後に、4編の研究論文を執筆し、かつ英文の参考資料を掲載した。4編の研究論文の内容は、以下の通りである。第1章が「マサチューセッツ州教育改革法の成立」と題して、1993年に成立した同州における教育改革法制定の経緯と背景について述べた。この教育改革法は、共和党の州知事主導のもとにトップダウン方式で実施されたカリキュラム改訂、州テストの実施、教員政策、教育行財政改革などを柱とするものであった。第2章は、「共通学習内容の改訂とジョン・シルバーの教育改革思想」と題して、同州の教育委員会委員長に就任してカリキュラム改訂を実施したシルバーの新保守主義的な教育改革思想を述べた。シルバーは、同州の多元文化的なカリキュラムを学問中心の教科主義的カリキュラムに改訂した。第3章は、「マサチューセッツ州における教育アセスメント行政の実態」と題して、州テスト(MCASテスト)による教育アセスメント行政の実態を教育管理政策の側面から述べた。このMCASテストは、州内の全ての公立学校生徒を対象にしただけでなく、公立学校や学区のランキングを行うものであり、学力の測定・評価に基づく一元化された教育管理政策となった。第4章は、「教育アセスメント行政とバイリンガル教育廃止運動」と題して、2002年に住民投票によって廃止となったバイリンガル教育政策の問題を、教育アセスメント行政の側面から述べた。特に、州民投票「Question2」によって廃止が決定された同州のバイリンガル教育は、English Immersion Programに基づく英語教育が実施されることになり、1971年以来、同州で実施されてきたTransitional Bilingual Educationは廃止された。
すべて 2006 2005 2004 2003 その他
すべて 雑誌論文 (15件) 文献書誌 (1件)
日本比較教育学会『比較教育研究』 第40号
ページ: 67-85
日本教育学会『教育学研究』 第73巻第1号(印刷中)
Comparative Education (Bulletin of the Japan Comparative Education Society) No.32
130004244158
The Japanese Journal of Educational Research (The Japan Society for the Study of Education) Vol.73, No.1 (now printing)
日本教育学会『教育学研究』 第73巻・第1号(印刷中)
科学研究費基盤研究(C)報告書
ページ: 1-100
日本教育学会第64回大会・特別課題研究 (口頭発表)
日本大学教育学会『教育学雑誌』 第39号
ページ: 1-12
110009877854
科学研究費基盤研究(B)(1)研究成果報告書
ページ: 187-200
Journal of Educational Research (The Society for Educational Research of Nihon University) Vol.39
Report of the Grant- in-Aid for Scientific Research (B)(1)
教育学雑誌(日本大学教育学会) 第39号
日本教育学会第63回大会(北海学園大学)
日本教育学会『教育学研究』 第70巻第4号
ページ: 89-98
110001175734
"The Japanese Journal of Educational Research" The Japan Society for the Study of Education Vol.70, No.4
ページ: 471-479