研究課題/領域番号 |
15530572
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教科教育学
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研究機関 | 大阪教育大学 (2004-2005) 新潟大学 (2003) |
研究代表者 |
鈴木 真由子 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (60241197)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 家庭科教育 / カリキュラム / いのちの教育 / 死 / いのち |
研究概要 |
本研究では、家庭科における「いのちの教育」のカリキュラムについて検討した。 まず、これまでの実践報告を分析したところ、家庭科教育関連では2つの特徴が明らかとなった。1つ目は、「食」と「いのち」を関わらせた授業である。人間の「食べる」という行為が他者の「いのち」とどう関わるのか考えさせたり、農薬等の環境問題や不正表示等の消費者問題と関わらせたりする中で、「いのちを育む食」の視点で授業を展開する傾向にあった。2つ目は、子どもの「誕生」と「保育」、もしくは高齢者の「QOL」をテーマにした授業である。中絶や乳幼児の虐待、高齢者介護、尊厳死等の社会問題を扱ったり、「死」を見据えた生活設計を立案させたりする中で、人の性・生・死について考えさせる授業を展開する傾向にあった。 次に、中学校における「家族と保育」分野で実施した「死」について考える授業について、生徒のワークシートを分析することによって、その意義を検証した。キューブラー・ロス著『ダギーへの手紙』を教材にしたところ、生徒は「いのち」や「死」について深く思惟し、感銘を受け、授業の意義を認めていた。 平成17年度は、家庭科における「いのちの教育」に関する講演会、および実践報告・交流会を日本家庭科教育学会近畿地区会との共催(後援:大阪府教育委員会・大阪市教育委員会・大阪教育大学家政教育講座)で実施した。実践報告では、中学校・高等学校の家庭科における「いのち」の学びを取り上げるとともに、小学校の実践に関する情報提供も行った。専門とする研究分野を問わず、大阪府下の小中学校に勤務する教員にも広く参加を呼びかけたところ、家庭科教員をはじめとする50余名の参加者が得られ、有意義な意見交換ができた。 なお、本研究は、茗溪学園中学校・高等学校教諭(現:秋田大学教育文化学部教授)望月一枝氏の全面的な協力を得て実施した。
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