研究概要 |
本年度も昨年度同様カリキュラム研究には学習目的と学習履歴に関する知見が必要であるとの問題意識に立って研究を進めた。学習目的の考察にあたっては,主権者形成に必要な論証指導のあり方を教育思想史の知見に依拠しながら研究した。学習履歴については小高俊夫氏・岡本光司氏(元静岡大)とともに考究したカリキュラムメーキングの基礎的研究をベースに考察を進めた。 また,この研究の過程で,論証指導の困難性に着目し,学習者の心理についても考察を深めた。さらに,本年度は上述した思想的認識的意識的心理的考察を通して,論証の意識が希薄な江戸時代の数学(和算)と西洋文化を取り入れた明治以降の学校数学(洋算)における論証の持つ価値づけを歴史的,文化的な視点から,算数の間題を是正的に分析考案することにした。
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