研究課題/領域番号 |
15540008
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 東京工業大学 (2004-2005) 埼玉大学 (2003) |
研究代表者 |
佐藤 孝和 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助教授 (70215797)
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研究分担者 |
柳井 久江 埼玉大学, 理学部, 講師 (10008865)
権 寧魯 九州大学, 大学院数理学研究院, 助教授 (30302508)
田口 雄一郎 九州大学, 大学院数理学研究院, 助教授 (90231399)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | アイゼンシュタイン級数 / 有限体 / 楕円曲線 / ガロア表現 / Eisenstein級数 / 特殊値 / Verheul写像 / 等分多項式 / 近正則保型形式 |
研究概要 |
本研究の究極的な目標は楕円曲線暗号の安全性を評価することであり、そのための数論的準備として非正則Eisenstein級数の特殊値の具体例を構成することまでが本研究の直接の目的であった。本研究の主要な成果は三つに大別される。 1.ペアリング反転の補間多項式の重み評価 楕円曲線上のペアリング反転は楕円曲線暗号の安全性のみならずペアリングにより写された像である有限体の乗法群の部分群上のDiffie-Hellman問題の困難性に安全性の根拠をおく数多くの暗号通信手順に影響を与える重要な問題である。ペアリング反転を多項式補間で表したとき、その次数を下から評価した。また、標数の大きな有限素体上では、ある一定割合の曲線に対して補間多項式が最大次数をとり全ての係数が0でないことを明らかにした。証明では補間多項式の係数が重さ2あるいは3の正則・非正則Eisenstein級数の特殊値で書けること、これらの特殊値がモジュラー曲線上の有理関数の値として解釈できることなどが使われる。 2.Galois表現と合同式 2を法とする2次元Galois表現で導手Nが小さいものが存在しないことを証明した。これから標数2、レベル2Nの保型形式の空間に対するHecke作用素の作用はベキであることが従い、ある種の正則あるいは非正則保型形式のFourier係数の合同式が従う。 3.一般Mahler測度によるゼーター関数の表示。 一般Mahler測度とは古典的Mahler測度を多変数関数に拡張したものである。積分される関数として、n番目の独立変数に1を加えた関数を用いることによりRiemannゼータ関数の特殊値の明示的な表示を得た。
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