研究課題/領域番号 |
15540045
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
伊藤 雅彦 青山学院大学, 理工学部, 助教授 (30348461)
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研究分担者 |
谷口 健二 青山学院大学, 理工学部, 助教授 (20306492)
小池 和彦 青山学院大学, 理工学部, 教授 (70146306)
伊原 信一郎 青山学院大学, 理工学部, 教授 (30012347)
矢野 公一 青山学院大学, 理工学部, 教授 (60114691)
川村 友美 青山学院大学, 理工学部, 助手 (40348462)
木村 勇 青山学院大学, 理工学部, 助手 (40082820)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2004年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2003年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | ジャクソン積分 / ワイル群対称性 / 漸近展開 / 楕円テータ関数 / カロジェロモデル / 可換微分作用素系 / 楕円データ関数 |
研究概要 |
ジャクソン積分において「無限和=無限積」の公式が成立するための数学的構造を究明すること。これが本研究課題の一つのテーマであった。この研究では無限積表示を得る一つ方法として、パラメータに関するq-差分方程式(特に二項間漸化式)を得ることと、パラメータを無限大にしたときの漸近展開の主要項を求めることの二点に注目した。このq-差分方程式を繰り返し使って漸近展開の条件を付加すれば、ただちに無限積表示が得られるのであるが、ワイル群不変なジャクソン積分に対して、q-差分方程式および漸近展開を具体的に求めることは難しい問題であり、これまで系統的な研究がなされているわけではなかった。そこでルート系のランクが低い場合に、計算機および手計算で徹底的に計算実験をした。そして最終的に、ルート系に付随するワイル群不変なジャクソン積分のうち、特にBC型ルート系に対応するジャクソン積分に対して、q-差分方程式および漸近展開を求めるための具体的で最も基本的な手法を開発した。以下、それぞれの部分を述べる。 1.BC型ジャクソン積分のq-差分方程式(二項間漸化式)の二項はそれぞれ次数0,nのある多項式に対応している。そこで、ある一定の規則によりC型指標を使って中間次数i(0<i<n)の多項式を具体的に構成する。この中間次数の多項式を使うことにより、求めるq-差分方程式を補間する関係式が得られ、それら関係式を逐次組み合わせるとq-差分方程式が具体的に求められる。以上の手順を示した。 2.ジャクソン積分はパラメータを複数個持つため、パラメータを無限大にする方法が無数にある。一般にジャクソン積分の漸近評価は難しいが、この研究において標準的なパラメータの方向を発見した。この方向にそってパラメータを無限大にすれば漸近評価が特別に易しくなり、主要項が簡単に求められる。
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