研究分担者 |
小谷 元子 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50230024)
藤原 耕二 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60229078)
金井 雅彦 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (70183035)
納谷 信 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (70222180)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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研究概要 |
本研究の目的は,非正曲率空間に作用する離散群のある種の剛性を,単体複体から非正曲率空間への調和写像を用いた幾何学的な手法で研究することであった.この目的に対し,交付を受けた補助金により,研究代表者および研究分担者は以下のような成果を挙げた. 単体複体Xに固有不連続かつ余有限に作用する離散群ΓのHadamard空間(非正曲率距離空間)Yへの作用を任意に与え,Γの作用と同変なXからYへの写像を考える.井関裕靖(研究代表者)と納谷信は,このような同変写像がエネルギー汎関数の勾配流に沿って定値写像に収束するための十分条件を与えた.同変写像として定値写像がとれるということは,ΓのYへの作用が固定点をもつことを意味する. その後,これをさらに一般的な設定へと拡張した.XとしてΓが余有限に作用する可算集合をとる。Xに適当な条件を満たすウェイトが存在するときにXからYへの同変写像がエネルギーの勾配流に沿って定値写像へと収束する(したがって,ΓのYへの作用は固定点をもつ)ための十分条件を定式化することに成功した.とくに,有限生成群Γに対して,XとしてΓ自身をとると,条件を満たすウェイトをΓの表示から構成することができる.これにより,Γの表示の情報だけからYへの等長的作用が固定点をもつための十分条件を与えることが可能になった.この結果を応用として,Hadamard空間のあるクラスに対する固定点性質をもつ群が非常に豊富に存在することを,ランダム群の概念を用いて証明した. 金井雅彦は,上の議論に必要なBochner型公式と関係の深い松島の公式を,Weylチャンバー流の葉層構造の剛性の観点から研究した.小谷元子は離散群の作用をもつ一次元単体複体上のランダムウォークの大偏差原理について研究した.藤原耕二は有限生成群が作用するHadamard空間の最小次元について研究した.
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