研究課題/領域番号 |
15540062
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
今野 宏 東京大学, 大学院数理科学研究科, 助教授 (20254138)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | ハイパーケーラー多様体 / ハイパーケーラー商 / モーメント写像 / シンプレクティック幾何学 / 微分幾何学 / リッチ平坦 / リッチ平坦多様体 / hyperkahler多様体 / hyperkahler商 |
研究概要 |
シンプレクティック商とリッチ平坦多様体の研究を行った。シンプレクティック商は代数幾何における商空間と、構成法が全く異なるにもかかわらず、多くの場合に一致する。その結果、商空間は代数幾何、シンプレクティック幾何双方に由来する豊かな性質を持つ。一方、リッチ平坦計量を具体的に構成することは一般には難しい。ハイパーケーラー多様体は、リッチ平坦多様体のひとつのクラスであるが、これらはハイパーケーラー商とよばれるシンプレクティック商の類似物として数多く構成されている。そこで、ハイパーケーラー商の研究を行った。 まず、はじめの論文で、トーリックハイパーケーラー構造の変形を記述した。この一部とその若干の補足は本科研費の補助のもとで行われた研究である。ハイパーケーラー商は非コンパクトであるが、次の邦文の論説では、ハイパーケーラー商の幾何は、コンパクトハイパーケーラー多様体の幾何の局所モデルとして有効であることを指摘し、ハイパーケーラー商の幾何を研究する意義と方向性を論じた。論文1では、変形の様子は、なめらかなハイパーケーラー商のみをシンプレクティック幾何の手法を用いて考察することにより行われた。これらの研究を「トーリック」でないより一般のハイパーケーラー商に拡張するためには、特異点を持ったハイパーケーラー多様体の性質を調べることが必要で、そのためには、微分幾何あるいはシンプレクティック幾何の枠組みのみでハイパーケーラー商を考えるのでは不十分であった。そこで、トーリックハイパーケーラー多様体の代数幾何的な枠組み整備して、特異点を自然に扱える基礎付けを与え、はじめの論文の結果を著しく簡略化し、しかも精密にすることに成功した。(論文投稿中)
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