研究課題/領域番号 |
15540070
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
幾何学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
後藤 竜司 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30252571)
|
研究分担者 |
藤木 明 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80027383)
満渕 俊樹 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80116102)
並河 良典 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80228080)
深谷 賢治 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30165261)
小野 薫 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20204232)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | カラビ-ヤオ構造 / 超ケーラー構造 / G_2構造 / Spin(7)構造 / 幾何構造 / 変形理論 / モジュライ空間 / 一般化された幾何構造 / カラビーヤオ構造 / カラビ・ヤオ多様体 / 超ケーラー多様体 / G_2多様体 / シンプレクティク多様体 / Spin(7)多様体 |
研究概要 |
この研究課題にあるリッチ平坦多様体は特別なホロノミー群をもつリーマン多様体のことであり、スペシャル幾何学と呼ばれる.このスペシャル幾何学は一般的な幾何に比べて、対称性が高く、特別な魅力を備えた幾何であると考えられている.ベルジュらによるホロノミー群の分類により、スペシャル幾何学(リッチ平坦)はカラビ-ヤオ構造、超ケーラー構造、G_2そしてSpin(7)構造の四つに分類されている.このうち、カラビ-ヤオ構造、超ケーラー構造は複素構造であり、G_2,Spin(7)は単に実多様体であるため、これら四つは違うものとして取り扱われてきたが、研究代表者:後藤はスペシャル幾何が全て、微分形式の幾何として統合的に捉えることが、できることを見いだし、その変形理論を確立し、これらの幾何構造の統一的なモジュライ空間の構成に成功した.この変形理論はかなり、一般的なものであり、これら四つの幾何以外にも適用可能であると思われ、(1)正則なsymplectic構造、(2)一般化された幾何構造(一般化されたカラビ-ヤオ構造、超ケーラー構造、G_2,Spin(7)構造)などの幾何構造の変形について研究を進めた. (1)正則なsymplectic構造の変形 ケーラー性を仮定せずに正則なsymplectic構造の変形について、上記の幾何構造の変形理論を適用すると、変形の障害が消えているための有効な判定条件、局所トレリ型定理の成立のための判定条件が得られた.更に、複素ベキ零リー群では、この判定条件が満たされること、また可解リー群で、この判定条件をみたさず、障害が現れる具体例を見いだした. (2)一般化された幾何構造(一般化されたカラビ-ヤオ構造、超ケーラー構造、G_2,Spin(7)構造)の変形理論 最近、Hitchinなどにより導入された一般化されたっ幾何構造は従来のものとことなり、接束Tと余接束T^<Λ*>を同時に扱うことにより、複素構造、symplectic構造を統一する新たな視点を与えている.研究代表者はこれをconformal pin群の軌道の定める幾何構造として、再構成し、四つの幾何構造の自然な一般化を提唱し、更に一般化された幾何構造の変形理論を確立した. 特に、一般化されたカラビ-ヤオ構造とSpin(7)構造の場合は、拡張されたHodge分解定理により、変形の障害が消えることを示した.これは、ケーラーconeの複素化の幾何的な解明、非ケーラーの世界への広がりなど、数理物理、代数幾何、など様々な分野との関連を予感させている.
|