研究課題/領域番号 |
15540077
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
鎌田 聖一 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60254380)
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研究分担者 |
松本 堯生 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50025467)
松本 眞 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70231602)
寺垣内 政一 広島大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (80236984)
河内 明夫 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00112524)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2003年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | カンドル / バイカンドル / モノドロミー / 2次元結び目 / 2次元ブレイド / チャート / 結び目 |
研究概要 |
カンドルの概念の拡張であるバイカンドルに関する調査は、結び目や2次元結び目・2次元ブレイドの研究に有効である。位数が4であるバイカンドルの分類を行い、98個の同型類があることが分かった。この分類表は、有限バイカンドルへの表現を調べることで与えられた2つのバイカンドルが同型であるかどうかを判定する方法に利用でき、上記のトポロジカルなオブジェクトの不変量を得ることができる。仮想結び目に関するSilver-Williamsの結び目不変量がバイカンドルの観点から再定義されることも分かった。 任意のトポロジカルなオブジェクトのモノドロミーがカンドルから作られるenveloping monoidal quandleと1対1の関係にあることが分かった。また、これらのモノドロミーはチャートと呼ばれるグラフを用いて表現することができること、及び、そのようなチャート表示の基本変形を構成する手法が得られた。特に、種数1のレフシェツファイブレーション束のモノドロミーを記述するためのチャート表示を構成し、種数1のレフシェツファイブレーション束の分類とその全空間の可微分位相同型による分類に成功した。これは特異ファイバーがすべて正である(キラルと呼ばれている)場合については古くから知られていたが、一般の場合(キラル・アキラルの両方のケースや低空間が球面でない場合)についての松本幸夫氏の分類定理に初等的な証明を与えたことになる。種数が2のレフシェツファイブレーション束に適応し、キラル・アキラルの両方のケースで安定化定理を証明することが可能となった。種数が大きな場合についても同様な議論が適用可能であるが、具体的な考察は今後の課題である。enveloping monoidal quandleはカンドルの付随群を誘導し、モノドロミーと完全に対応していて、それからチャート表示を直接構成することもできる。
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