配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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研究概要 |
1.例外極小集合を持つ曲面の微分同相写像の構成 1995年にMcSwiggenは局所連結な極小集合を持つ曲面の微分同相写像を構成した.これは,双曲型微分同相写像の強不安定葉層構造を丸く切り開くことにより巧妙に作られており,構成を一般化させることが難しいものであった.そこで,力学系的な構造がわかりやすい部分擬双曲力学系を使い,Maneの例を変形することで新しい例を構成した. 2.曲面の群作用における極小集合 特に,球面への群作用について,その極小集合について研究した.双曲群の場合は極小集合としていろいろな形のものができることが知られている.そこで,どの程度簡単な群について,複雑な極小集合を持つかを考えた.その結果.巾零群の作用の場合は,極小集合がシェルピニスキ曲線と同相にならないことを証明した.また,可解群,特に,円周上のトーラス・バンドルの基本群についても部分的な結果を得た. 3.3次元多様の極小流の特徴付け 極小流について、その微分流と射影流を調べることで,極小流自身の力学系的性質を調べることを試み,次の結果を得た. (1)Zimmer理論を用いることで,各ファイバー上に不変測度を取り,この不変測度を使い,もともとの流の位相力学系的な性質を導いた. (2)射影流が2個以上の極小集合をもつ極小流について研究し,3個以上持つ場合は無理数流と位相同値になること,また,ちょうど2個の場合は,これらの極小集合を分離するバンドル切断が存在することを示した. (3)Contrerasのweakly partially hyperbolic flowに関する結果を,射影流に用い,射影流がちょうど2つの極小集合を持ち,射影アノソフ流でない場合,"上界な"軌道と,"下界な"軌道が存在することを証明した.
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