研究概要 |
R^<n+1>を捩率を持たないアファイン接続Dをもつ(n+1)次元アファイン空間とし、(M,▽)を(R^<n+1>,D)のアファイン超曲面とする。R, RicをそれぞれM上の曲率テンソル、リッチテンソルとし、X, YをM上のすべてのベクトルX,Yに対してR(X,Y)をR又はRicに微分作用素として作用させ、M上のすべてのベクトルX, Yに対してR(X,Y)・R=0という条件あるいはR(X,Y)・Ric=0という条件を考える。ここでは局所対称性より弱い条件E(X,Y)・R=0から局所対称性が得られるかどうかとR(X,Y)・R=0とR(X,Y)・Ric=0の両者の条件が同値であるかどうかを考えた。平成15年度は非退化なBlaschke超曲面について研究し、昨年度と今年度は非退化な超曲面について研究した。固有アファイン超球面かまたはアファイン柱面が唯一のリッチ準対称をみたす捩率を持たないアファイン接続をもつアファイン空間の非退化アファイン超曲面であることを情報幾何を利用し微分幾何学的に証明することとアファイン超曲面の場合に準対称とリッチ準対称との同値性を同様に情報幾何を利用し微分幾何学的に研究することを得ることが出来、Result.Math.(2005)に掲載され、2005年にインドで開催された国際研究集会でも講演をした。非退化であるからアファイン形式hを非退化計量とみることが出来、実空間型内の超曲面、複素空間型内の複素超曲面のように、型作用素の研究が出来るようになる。ただし、hに関して、▽は計量的でない。そこで、hに関して共役な接続を▽^^-とすると、統性多様体、すなわち、情報幾何を研究することになる。▽+▽^^-は計量的であることに注目して研究をした。引き続き、その研究を続けるとともに、今後は退化しているようなはめ込みについても研究したいと考えている。
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