研究分担者 |
剱持 信幸 千葉大学, 教育学部, 教授 (00033887)
安田 正實 千葉大学, 理学部, 教授 (00041244)
中神 潤一 千葉大学, 理学部, 教授 (30092076)
門田 良信 和歌山大学, 教育学部, 教授 (90116294)
吉田 裕治 (吉田 祐治) 北九州市立大学, 経済学部, 教授 (90192426)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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研究概要 |
本研究は意思決定過程に関する柔構造数理モデルについて総合的かつ統一的に理論研究を行うことを目的として,具体的には,知覚情報モデル,適応モデル,ファジイ停止モデルおよび一般効用モデルについて解析研究を進めた。主な研究成果は次のとおりである。 1.知覚情報マルコフ決定モデル マルコフ決定過程の未知の推移確率行列について、知覚情報(perception-based information)を許容するファジイ決定過程モデルを構築して,最適期待利得の知覚値(perception value)を求めるための動的計画法によるファジイ関係式を導出することに成功した。これにより知覚値のいろいろな性質が導かれた。 2.適応型マルコフ決定モデル 適応型マルコフ決定過程のcommunicating caseに対して,最尤推定法とreward-penalty型の強化学習アルゴリズムを融合的に組み合わせることにより,いわゆる「探索と記憶のジレンマ」を克服した適応政策の存在を構成的に示した。 3.ファジイ停止モデルとグループ意思決定過程への応用 確率変数列の確率分布に対する知覚情報をファジイ確率変数を用いて表し,知覚情報を許容する最適停止問題を定式化して最適利得の知覚値を求めるファジイ関係式を導き、解析結果を得た。また,グループの意見を集約するのに単調理論関数(多数決ルールを含む)を用いた多人数の最適停止モデルに対して,均衡解の知覚的予測値を求めるファジイ関係式の導出に成功した。ファジイ停止モデルのファイナンス工学(option)への応用についても一定の成果を得た。 4.一般効用(リブレット)決定モデル 吸収壁があるマルコフ決定モデルおよびセミ・マルコフ決定モデルに対して,リグレット関数のもとでの最適化問題をモデル化し,最適解とその性質についての解析結果を得た。これらの結果は,制約条件付きの場合に拡張された。
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