研究課題/領域番号 |
15540143
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
|
研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
田澤 新成 近畿大学, 理工学部, 教授 (80098657)
|
研究分担者 |
淺井 恒信 近畿大学, 理工学部, 助教授 (70257963)
中本 敦浩 横浜国立大学, 教育人間科学部, 助教授 (20314445)
大野 泰生 近畿大学, 理工学部, 助教授 (70330230)
白倉 暉弘 神戸大学, 発達科学部, 教授 (30033913)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
|
キーワード | グラフ / 自己補グラフ / 数え上げ / 置換群 / 自己同型群 / 2部グラフ |
研究概要 |
研究課題「グラフの数え上げの研究」の遂行として、自己補グラフの数え上げを集中的に行ってきた。現在までに、同型でない自己補グラフの数え上げはかなり研究されてきている。この研究は1963年R.C.Readの研究に始まる。その後、次数列を与えての同型でない自己補グラフの分類、ブロックとしての自己補グラフの分類とか種々研究が行われ、現在に至っている。このような現状のなかで、研究代表者および研究分担者が標識自己補グラフの個数を求める研究(奇妙なことに、非標識自己補グラフの研究はかなり進んでいる)を集中的に行ってきた。ここで、自己補グラフの定義を記しておく:グラフGの補グラフG__-とは、Gにおいて2点が隣接しているとき、かつそのときに限り、それらの2点が非隣接であるという隣接関係をもつようなグラフのことをいい、GとG__-が同型であるとき、Gは自己補グラフといわれる。平成15年度の研究において、自己補グラフGを固定するある置換(nを自己補グラフの点の個数(位数という)としたときの、対称群Snの元)の集合K(G)とGの自己同型群との関係を見つけた。この関係を詳細に研究することにより、標識自己補グラフの数え上げに関して非常に重要なアプローチを見つけ、岡山理科大学で開催された研究集会(平成17年9月22日)、長崎大学医学部で開催された研究集会(平成18年1月6日)において研究報告を行った。K(G)はある共役類の和集合の部分集合であり、この和集合からすべての自己補グラフを書き出すことができるが、しかし重複がある(自己同型群の位数だけ)ので、標識自己補グラフの個数を求めることに難点がある。しかし、この難点にあえて挑戦して、K(G)とGの自己同型群の関係を分担者と詳細に検討することにより、8個の点上の標識自己補グラフの数え上げを行い1つの結果を与えた。この結果を平成18年2月26日日本数学会年会応用数学分科会で「位数8の標識自己補グラフの数え上げについて」という題目で分担者「大野泰生、浅井恒信」と共同発表を行った。位数4の標識自己補グラフは12通り、位数5の標識自己補グラフは72通りあり、その次の自己補グラフは位数8であり、この位数の標識自己補グラフの個数を求める方法を見つけることができれば、位数9以上の標識自己補グラフの個数を求めることができるであろうと予想している。
|