研究課題/領域番号 |
15540172
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎解析学
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
蚊戸 宣幸 島根大学, 総合理工学部, 助教授 (40177423)
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研究分担者 |
古用 哲夫 島根大学, 総合理工学部, 教授 (40039128)
相川 弘明 島根大学, 総合理工学部, 教授 (20137889)
杉江 実郎 島根大学, 総合理工学部, 教授 (40196720)
町原 秀二 島根大学, 総合理工学部, 助手 (20346373)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 非局所条件 / 個体数変動 / サイズ依存 / 収穫問題 / 時間依存 / 輸送方程式 / 筋収縮 / 非局所非線形成長率 |
研究概要 |
まずサイズ依存型の個体数変動モデルで、死亡率、生殖率、成長率がそれぞれ異なる重み付き個体数に依存した非局所性を持つものについて解析し、解の存在と一意性に関する結果が得られた。解の存在については、Schauderの不動点定理を用いることで、かなり一般的なモデルに対して成り立つことがわかった。一意性については、死亡率と生殖率に関する条件を強めれば成り立つことがわかった。これらの結果については、学術誌J.Math.Anal.Appl.に発表された。 次に、サイズ依存型個体数変動の一般モデルで、成長率がサイズと時間に依存し、個体数減少を表す関数と個体数増加を表す関数がともに時間に依存する場合の解析を行い、正値解の存在、一意性、大域存在に関する結果を得た。このような時間依存性を持ったモデルは、収穫問題などを考える上で必要になってくる。 実際、この結果を応用することにより、サイズ依存型非線形個体数変動モデルに対する収穫問題について考察した。ここでは、特に収穫率は時間のみに依存するが、成長率がサイズと時間に依存し、誕生率が重み付き全個体数に依存する非線形性を持つ場合を考察し,正値解の大域存在と一意性に関する結果を得た。この結果については、アメリカのフロリダ州で開かれた国際学会にて発表した。 また、多価写像で規定される非局所条件を持つ非線形輸送方程式系について、以前からの研究を少し発展させて、筋収縮を記述する方程式に応用した。クロスブリッジの角度によって、4つの状態が生じるという4状態モデルは、従来線形の場合のみであったが、ここでは非線形の4状態モデルを考えた。非線形輸送方程式系に対する結果を応用することによって、解の一意存在のみならず、解の台と有界性に関する結果を得ることができた。得られた結果は、学術誌Adv.Math.Sci.Anal.に掲載決定している。
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