研究分担者 |
増本 誠 山口大学, 理学部, 教授 (50173761)
柳 研二郎 山口大学, 工学部, 教授 (90108267)
柳原 宏 山口大学, 工学部, 助教授 (30200538)
本間 正明 神奈川大学, 工学部, 教授 (80145523)
大渕 朗 徳島大学, 総合科学部, 教授 (10211111)
|
研究概要 |
閉リーマン面の研究における中心的課題のひとつである,その上の有理型函数の存在性および等角不変量を介してのリーマン面の分類問題を研究した. (1)Cを種数gの閉リーマン面,W^r_d(C)をC上の次数d,次元rの因子全体のJacobi多様体内の像とする.1992年にCoppens-Kim-MartensはCのgonality gon(C)が奇数ならば任意のd【less than or equal】g-1に対してdim W^r_d(C)【less than or equal】d-3rとなることを証明し,Martensは1996年にd【less than or equal】g-2でdim W^r_d(C)=d-3rとなる場合のCとW^r_d(C)の特徴付けをした.1999年にKato-Keemはd【less than or equal】g-4でdim W^r_d(C)=d-3r-1となる場合のCとW^r_d(C)の特徴付けを行った.2001年にKatoはCのgonality gon(C)が偶数の場合,Cが対合(involution)をもたなければ,奇数の場合と同様にdim W^r_d(C)【less than or equal】d-3rとなることを注意し,d【less than or equal】g-2でdim W^r_d(C)=d-3rとなる場合,d【less than or equal】g-4でdim W^r_d(C)=d-3r-1となる場合にCとW^r_d(C)の特徴付けを得た.これは,平成12,13年度の科学研究費基盤研究(C)(2)「閉リーマン面上の有理型函数の研究」の成果の1つである.本研究ではdim W^r_d(C)=d-3r-2となる場合のCとW^r_d(C)の特徴付けをほぼ完成するにいたった. (2)F_qをq元から成る有限体,C⊂F^n_qを線形[n,k,d]_q符号とする.最小距離dを固定したとき,符号長nの最小値n_q(k,d)の評価のひとつとしてGriesmer限界が知られている.本研究において,ある範囲のdについてn_q(k,d)がGriesmer限界から1を減じたものになることを証明した.
|