研究課題/領域番号 |
15540198
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
大域解析学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
渚 勝 千葉大学, 理学部, 教授 (50189172)
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研究分担者 |
石村 隆一 千葉大学, 理学部, 教授 (10127970)
松井 宏樹 千葉大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (40345012)
伊藤 隆 群馬大学, 教育学部, 教授 (40193495)
和田 州平 木更津高専, 助教授 (00249757)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 完全正写像 / 完全有界写像 / 作用素空間 / 数域半径 / シュアー積 / ハーゲラップテンソル積 / 数域作用素空間 / 作用素環 / シュア-積 / モジュール写像 / 可換子表現 / 写像の分解 |
研究概要 |
数学の多くの場面で作用素の解析が重要であり、様々な視点から作用素の研究が行われている。単独の作用素の性質を調べる際にも、その作用素が作る環構造を調べることが多くの情報を与えることがあり、作用素に対する概念を環の概念に拡張し、環の構造から作用素の構造へ戻るという研究の考え方がこの研究の基本である。 作用素の可換性の特徴つけ、作用素の指数を環に拡張した環の拡大理論に関する成果も得たが、これらは従来からの研究の流れの中にある。この研究の特徴は、作用素の数域ノルムの概念を環の枠組みで考察することである。古典的な結果としてシュアーによる行列のシュアー積の概念があり、そのノルムの特徴付けがハーゲラップにより再発見されると共に作用素環の特殊なテンソル積として拡張され、作用素空間論の中で重要な役割を果たす概念として研究されてきた。作用素環におけるシュアー積の性質については、前科学研究費補助金の成果がある。ハーゲラップの、特徴付けに数域ノルムを用いた安藤の特徴付け(行列版)があり、ここでは安藤の結果の作用素環の枠内での一般的な拡張を得た。 これはハーゲラップの結果の拡張と見ることができ、作用素空間の理論との関係が予想される。この結果に対応して数域作用素空間の概念を導入し、作用素空間論で重要なルアンの結果の数域作用素空間版の結果を得、ルアンの定理を包含する成果となっている。 ルアンの結果にある作用素空間の構造と数域作用素空間の構造の併用によって、空間の実現の方法に精密な情報が与えられることになるが、この方面の成果が今後の研究目標になる。
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