研究課題/領域番号 |
15540201
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
大域解析学
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研究機関 | 東京海洋大学 (2004-2006) 東京海洋大学(水産) (2003) |
研究代表者 |
上村 豊 東京海洋大学, 海洋科学部, 教授 (50134854)
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研究分担者 |
岩崎 克則 九州, 大学数理学研究院, 教授 (00176538)
坪井 堅二 東京海洋大学, 海洋科学部, 教授 (50180047)
中島 主恵 東京海洋大学, 海洋科学部, 助教授 (10318800)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | エネルギー依存散乱 / 逆散乱問題 / 逆問題 / Schrodinger方程式 / Marchenko方程式 / ポテンシャル / 移流拡散方程式 / 再構成法 / マルチェンコ方程式 / シュレディンガー方程式 / クライン・ゴードン方程式 / 非線形問題 / Marchenkoの方程式 / カオス / 周期軌道 / モデル方程式 / 生物個体数 |
研究概要 |
本研究課題の目的は、非線形問題に対し、逆問題の視点により観測データから非線形性や支配方程式を決定するスキームの開発と応用にあった。この目的に沿った研究テーマの1つとして、平成15年度より平成17年度まで、移流拡散方程式の移流項をトレーサーの観測データから定める逆問題を研究し、2次元定常移流拡散方程式に対しては、その移流項は方程式の解の深さ一定のところでの値とフラックスから一意的に定まることを証明し、かつ移流項を再構成する方法を確立した。この再構成のステップは (1)観測データを実軸上の関数とみなし、これを解析接続して虚軸上のデータを得る (2) (1)で得られたデータからMarchenko型積分方程式を作り、その解から、明示的な形で移流項を定める の2段階からなっていた。 上のステップの(2)に伴って発見した形はJaulentとJeanが1970年代前半に研究したエネルギー依存Schrodinger方程式の逆散乱問題(散乱データからポテンシャルの組を定める問題)に対しても有効であることがわかり、同方程式に対する散乱データを実現するポテンシャルの明示式が得られた。この結果、Jaulentによるポテンシャルの再構成法は著しく単純化され、逆散乱公式が確立された。また、さらにMarchenk型積分方程式の解の精密な解析を行うことにより、与えられた実軸上の関数がエネルギー依存Schrodinger方程式の散乱データであるための必要十分条件を得ることに成功した。 以上の研究により、Marchenko逆散乱理論が、ある種の逆周題に対する汎用性をもった1つのスキームとして一般化されることが明らかになった。
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