研究概要 |
(平成15年度研究成果,実績概要) 研究代表者 三沢は 主に高次元定平均曲率曲面の時間発展を研究した.高次元定平均曲率曲面の時間発展に対する初期値境界値問題を考察し,小さい初期値境界値に対して時間大域的な弱解の存在とその解の部分的正則性を証明した(論文作成中).研究分担者 山浦は 極小曲面の自由境界問題をある近似法により研究した(平成15年度のみ分担者,平成16年度は海外滞在).研究分担者 利根川は 相境界が極小曲面で与えられる相転移問題に関連する特異摂動問題を研究し,極限界面として得られる相境界の正則性を解析する上で基本的役割を果たす特異摂動問題の解のスケールエネルギーの単調性公式を証明した.これにより極限界面が連結であることを示した. (平成16年度研究成果,実績概要) 研究代表者 三沢は,主に高次元極小曲面の自由境界問題を研究した.変分的手法(minimax method)により高次元極小曲面の自由境界問題の不安定な解の存在と正則性を証明した.また,この不安定な解によって時間発展問題の解の特異性を特徴つけた(論文作成中).以上に関連して,p-調和写像の時間発展に対する自由境界問題を考察し,小さいエネルギーの初期値に対して時間大域的な弱解の存在とその解は空間一階導関数とともにヘルダー連続であることを証明した(論文作成中).研究分担者 利根川は,相境界が極小曲面で与えられる相転移問題に関連する特異摂動問題を研究し,特異摂動問題の安定な解の収束とその極限として得られる相境界の正則性とある種の安定性を証明した.
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