研究課題/領域番号 |
15540217
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
大域解析学
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研究機関 | 愛知学泉大学 |
研究代表者 |
鈴木 麻美 愛知学泉大学, 経営学部, 助教授 (10236010)
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研究分担者 |
松本 昭夫 中央大学, 経済学部, 教授 (50149473)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | Nonlinear Difference Equations / analytic general solution / functioal equation / Nonlinear Cournot Game / Statistical Dynamics / Nonlinear difference equation / functional equation / difference equation / Piecewiselinear Dynamical System / 非線形差分方程式 / 解析解 / ダイナミクス / 寡占モデル / 時間遅れ |
研究概要 |
非線形差分方程式には、解の存在定理がないため各方程式において解の存在を示す必要がある。本研究においては、2階非線形差分方程式の解析解の存在性を示す定理を得ることができた。 本研究の中心的定理は、2階非線形差分方程式における、均衡点へ収束する一般解析解を得ることができる、固有値条件を確定したことにある。この条件の下で、解析的一般解を得ること、すなわちその表示を得ることができた。 次に、問題になるのは、上記の条件に入らない、固有値の絶対値がともに1の場合である。1階の非線形差分方程式においては、固有値が1である場合においては、木村俊房先生が研究されている。さらに、絶対値が1の場合に関して、柳原二郎先生が研究されている。そこで、本研究の中では、2階非線形差分方程式の、2つの固有値が共に1の場合に関して、その解析解の存在を示し、その表示を得ることに成功した。 これらの2階非線形差分方程式に関する理論を、経済動学システムへ応用することを行った。ここで取り上げたのは、2者間の寡占モデルである"クールノーモデル"を取り上げた。経済理論の中では、非線形モデルはその解を得ることが困難であり、無限時刻先の「均衡点」のみを議論の対象としているが、数学的には「均衡点への経路」が大切であるとの認識より、クールノー動学における数学的な「解」の導出を行った。 その他の研究として、「差分」の概念を「時間遅れ」を含む動学モデルへ応用することを行った。一つは「孤立経済空間における人口モデル(イースター島モデル)」の安定性理論へ、もう一つは1951年にR, Goodwinの提唱した「景気循環モデル」の特異摂動理論である。これらのモデルは、どちらも時間遅れを含む、非線形微分方程式である。
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