研究課題/領域番号 |
15540230
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
牧野 淳一郎 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (50229340)
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研究分担者 |
船渡 陽子 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (80292720)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 並列アルゴリズム / 専用計算機 / 恒星系力学 / 暴走的合体 / ブラックホール / 力学的摩擦 / 並列計算機 / 低レイテンシ通信 / 高密度恒星系 / 球状星団 / 銀河中心 |
研究概要 |
本研究の目的は、高密度恒星系、具体的には球状星団や、最近系外銀河で発見されている若く高密度な星団、および銀河中心核の進化を、恒星系力学と恒星進化をカップルさせた現実的な多体シミュレーションによって解明しようというものである。特に、中心核でブラックホールが成長する過程に焦点をおく。 本研究では、高密度恒星系の直接多体シミュレーションによって、前節で述べたような重力熱力学的カタストロフから暴走的合体にいたるプロセスが起こる条件を明らかにし、さらに、ブラックホールが形成、成長した星団の観測的に確認できる特徴がどのようなものかを理論的に予言することで、観測的にブラックホールを発見する試みに対して理論的なサポートを提供することを目標とした。 まず、暴走的合体が起こる条件については、100太陽質量程度の大質量星が星団の半質量半径付近から中心まで沈むタイムスケールが300万年程度以下であり、なおかつ中心密度が高い(King modelでフィットした時に中心の無次元ポテンシャルの深さが8以上)と、暴走的合体が起こるということがわかった。 もう一つの問題である、ブラックホールがある星団がどのように観測されるか、という問題については、従来は理論的に密度べきが半径の-7/4乗のカスプができることからそれがそのまま観測されると考えられていた。しかし、恒星の初期質量関数やその進化を考慮にいれたN体シミュレーションの結果、むしろほとんどフラットなコアとして観測されることがわかった。
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