研究課題/領域番号 |
15540261
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 総合研究大学院大学 |
研究代表者 |
湯川 哲之 総合研究大学院大学, 葉山高等研究センター, 教授 (20110091)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2003年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 量子重力 / 格子重力 / 宇宙の生成 / ランダム行列理論 / リュービル場の理論 / 宇宙背景輻射の揺らぎ / インフレーション / モンテカルロ計算 / モンテカルロシミュレーション / 格子重力シミュレーション / ランダム行列模型 / 境界のあるリュービル場の理論 / 宇宙背景輻射 / 空間揺らぎの異方性 / コンフォーマル重力理論 / 空間異方性揺らぎ / 角度スペクトル / WMAP / 単体分割 / モンテカルロ・シミュレーション / 格子場の理論 / 宇宙背景幅射の非等方性 / インフレーション理論 / コンフォーマル重力 |
研究概要 |
平成17年度に引き続き量子重力で用いられてきた方法を改良し、境界のある空間を作ることのできるアルゴリズムに仕立て上げ、宇宙を作るシミュレーションを行った。この類のシミュレーションには前例がなく、時間の定義、空間の定義、不安定系の量子化など、理論物理学では解決されていない問題を多く含むため、解析的な理論が存在する2次元量子重力との比較を重点的に行った。状態数や状態相に関しては行列模型と臨界点,臨界指数とも3桁の正しさで再現することをしました。2点相関関数を求めるために、表面で枝分かれするような妥当でないグラフを除く新しいシミュレーションアルゴリズムを開発した。またオペレータを正しく定義することにより、境界のあるリュービル理論が予測する指数を持つ2点関数が求められた。これらの計算から、私たちの与えた宇宙生成の規則は正しい2次元宇宙を作るという確信を得た。この研究に基づき、理論が存在しない、場の理論の不安定領域での、2次元シミュレーションと、その高次元への拡張を行った。2次元では、物質効果によりインフレーションからビッグバンに移り変わる可能性があることを見出した。また2点関数の時間発展は、大方の研究者が期待したように、インフレーション前の揺らぎパターンがインフレーション中も大体保存されていることを数値的に確かめた。4次元のシミュレーションによりスカラー曲率の2点相関関数とWMAPの2点温度相関関数を比較し、現象論的なLambdaCDM模型の結果より良い値を得た。これらの結果を論文誌に掲載するべく努力した。宇宙を作ること、時間を定義すること、宇宙のトポロジーを決めることなど、今まで理論物理学が問題としてこなかった点が多く、レフェリーとのやり取りに、多くの時間を割いたが、やっと掲載可の知らせを得た。
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