研究課題
基盤研究(C)
本研究では、遷移金属や希土類を含む化合物においてあらわれる電荷・軌道・磁性の秩序とその発現機構の解明を目的とし、温度の他に磁場や圧力といった極端条件下でX線散乱実験を行い、磁性の変化や原子間距離の変化により誘起された相転移を調べた。具体的な結果は以下の通りである。1.極端条件下でのペロフスカイト型マンガン酸化物の相転移と構造変化についてX線回折法により調べた。Eu_<0.6>Sr_<0.4>MnO_3について磁場誘起絶縁体金属転移に伴う構造変化を調べた結果、相転移に伴うMn-O-Mn結合角の変化は二重交換模型に矛盾しなかった。また、電荷軌道秩序を示す物質について高圧低温下でのX線回折実験を行い、新しい秩序化や秩序の崩壊を示唆する結果を得た。2.混合原子価物質Fe_2BO_4についてシンクロトロン放射光を用いた粉末X線回折実験をおこない、その結果をリートベルト法により解析し、電荷の秩序化に対して構造変化が現れることを示した。3.低次元物質RNiC_2(Rは希土類元素)について電気抵抗率の特異な温度依存性について明らかにした。さらに、低温下でのX線回折実験により、衛星反射が絶縁体・金属転移温度以下で現れることを見いだした。この結果は電荷密度波転移であることを示唆している。4.コヒーレントX線による光子相関分光実験の技術的開発とその評価をおこなった。さらに、秩序無秩序転移をおこす物質についてスペックルパターンを得た。5.低次元性や多極子秩序を示す物質について、SPring-8からの放射光を用いた強磁場中でのX線回折実験を行った。
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