研究課題/領域番号 |
15540475
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
プラズマ科学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
清水 徹 愛媛大学, 大学院理工学研究科, 助教授 (60196524)
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研究分担者 |
鵜飼 正行 愛媛大学, 大学院理工学研究科, 教授 (10036444)
近藤 光志 愛媛大学, 大学院理工学研究科, 助手 (30304653)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 高速磁気再結合 / 磁気流体力学 / シミュレーション / 磁気再結合 / 二流体問題 / 異常電気抵抗 / マルチスケール / plasma / fast magnetic reconnection / MHD simulation / hall effect / adiabatic expansion acceleration / fast shock |
研究概要 |
本研究の主目的は磁気流体(MHD)シミュレーションと二成分磁気流体シミュレーションおよび粒子シミュレーションコードを時空間的に融合し階層構造化してシミュレーションするコードをもちいて高速磁気再結合過程における磁気拡散領域とスロー衝撃波、およびプラズモイドを含むPetschek解の存在性を検証し、ミクロな異常電気抵抗とマクロな高速磁気再結合およびプラズモイド形成過程の関係を明らかにすることである。具体的には、それらマルチスケールシミュレーションによる研究とPetschek解とプラズモイドの接続に関するMHD理論的研究を並行しておこなってきた。 まず、MHD理論の研究ではプラズモイド周辺のMHD波動状態の解析結果からプラズモイドの移動速度が上流プラズマのベータ値とプラズモイドのふくらみ方により一意に決まることをつきとめた。 次に、マルチスケールコードの研究については、小さなスケールコードをイオン粒子+電子流体のハイブリッドコードとし、大きなスケールコードをMHDコードまたは二流体MHDコードとして融合したマルチスケールコードを作成した。計算そのものは可能な段階まできているが、これら各スケールのコード間結合の処理時間においてまだ十分な並列実行パフォーマンスが得られておらず、コード開発が続けられている。つまり、現時点では、マルチスケール化により、従来のシングルスケールコードよりも大幅なメモリ節約は可能であるが、ミクロスケールコードの計算領域を磁気拡散領域に強く局在化すると、コード間結合(両スケールコードの境界領域でのデータやりとり)で数値的不安定性が起こるし、かといって、ミクロスケールコードの計算領域を拡大すると、ミクロスケールコードの計算負荷が増えていまい、マルチスケール化のメリットが消失してしまうという問題がうまく解決できていない。これは自発的な高速磁気再結合過程では、磁気拡散領域そのものが電流層に沿って移動したり、広がっていくことへの対応が未だに不十分なためである。 なお、もうひとつのマルチスケールコードとして、MHDマクロスケールとMHDミクロスケールを組み合わせて、高い計算精度を要求する磁気拡散領域を細かいメッシュで解き、他の領域は荒いメッシュで解く三次元MHDマルチスケールコードの製作も行った。これをもちいて、高速磁気再結合過程が三次元的に強い非線形不安定性をしめし、三次元的に強く局在化して発生することを数値的に示した。この研究は太陽フレアにともなうプラズマ下降流の観測との関連が指摘されている。
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