研究課題/領域番号 |
15550122
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能物質化学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
松木 均 徳島大学, 工学部, 助教授 (40229448)
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研究分担者 |
金品 昌志 徳島大学, 工学部, 教授 (80035617)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | リン脂質 / 脂質二重膜 / 相転移 / 非二重膜構造 / 指組み構造ゲル相 / ヘキサゴナルII相 / 高圧力 / 分子認識 / 相図 / コレステロール / 巨大ベシクル / 巨大単層ベシクル / 麻酔薬 |
研究概要 |
本研究においては、リン脂質が形成する非二重膜会合体(指組み構造ゲルおよび逆ヘキサゴナル構造)において脂質分子の示す分子認識能を、示差走査熱量測定、高圧光透過率測定などによる巨視的手法と蛍光プローブ混合脂質膜を用いた高圧蛍光プローブ法による微視的手法の両手法を用いて追跡した。得られた主な研究成果の概要を以下に記す。 1 極性基の大きさの異なる4種類のN-メチル化ジパルミトイルホスファチジルエタノールアミン二重膜の高圧相転移を調べ、これら脂質二重膜の高圧下におけるゲル相の安定性と多形現象を明らかにした。 2 非対称型ホスファチジルコリン二重膜の圧力誘起相転移を観測した。非対称型ホスファチジルコリンの指組み構造形成は対称型ホスファチジルコリンとは大きく異なった。 3 4種類のアシル鎖長が異なるジアシルホスファチジルコリン二重膜中における蛍光プローブ色素プロダンの蛍光スペクトルを圧力の関数として観測した。蛍光スペクトルのシフトから各相状態におけるプロダン分子の配向位置を推定した。 4 重水および軽水中における3種類のホスファチジルコリン二重膜の相転移を追跡した。軽水の重水置換はゲル相間転移に大きな影響を与え、指組み構造ゲル相を不安定化した。 5 ホスファチジルコリン二重膜中における2種類の蛍光プローブ色素プロダンとローダンの蛍光スペクトルを定温下、圧力の関数として観測した。ローダン分子はその長いアシル鎖のため指組み構造形成の際に脂質分子のグリセロール骨格から排除されなかった。 6 塩化ナトリウム水溶液中においてジオレオイルホスファチジルコリン二重膜の液晶相から逆ヘキサゴナル相間の相転移を調べ、液晶相から逆ヘキサゴナル相への相転移は分子充填の再配列に対する体積支配の相転移であることを結論づけた。
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