研究課題
基盤研究(C)
フラボノイド類は植物中に含まれる抗酸化物質であり、フラボノール類、イソフラボン類、アントシアニン類などに分類できる。私はこれらの化合物群に興味を抱き、研究を展開して来た。1)アントシアニン類 アントシアニン類はブルーベリー中に含まれる稿酸化物質であり、眼精疲労に効果があることが旧来より知られていた。アントシアニン骨格の不安定さもあり、詳細な検討は行われてこなかった。本研究において、私はブルーベリー中に含まれる15種類のアントシアニン類のHPLC分離に成功した。このアントシアニンの分離を用いてアントシアニンの活性酸素に対する反応性を詳細に検討した。これらの成果は論文5報にまとめている。2)フラボノイド類 フラボノイド類の抗酸化活性は旧来より広く関心がもたれ研究されて来た。私はゴボウ葉中に含まれるフラボノイド類の抗酸化活性を測定しまとめた。また、フラボノイド類の一つであり玉葱に多く含まれるケルセチンの酸化を種々のシステムで試み、酸化生成物の同定を行いまとめた。3)イソフラボン類 大豆などに含まれるイソフラボン類も植物に含まれる効酸化物質の一つとして位置付けられ研究が進められて来た。私はイソフラボンの代表的な化合物であるダイゼインやゲニステインの抗酸化活性を検討し、それらが細胞に及ぼす影響を研究した。これらの研究成果も論文としてまとめている。4)物質の酸化ストレスをモニターする物質として汎用されているのは蛍光性分子プローブである。その代表的なものがジクロロフルオレシン(DCFH)である。DCFHは酸化ストレスを受けると参加され蛍光性のDCFに変化するが、我々が詳細に検討したところDCFだけではなく他の蛍光性物質も生成していることが判明した。この結果は酸化-抗酸化研究に用いられている分子プローブの危険性を証明したものであり、フラボノイド類の抗酸化システムを研究する過程で見い出したものである。5)その他 抗酸化物質は生体内において酸化-還元プロセスを通して再生されていく。そうした抗酸化ネットワークに関わる鍵化合物としてリボ酸が知られているが、蛋白質に結合したリボ酸のモデル化合物としてのリポイルリジンを合成し、その抗酸化活性を検討し現在フラボノイド類を含むポリフェノール化合物との相互作用を研究している。
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