研究課題
基盤研究(C)
1.新規イモ貝毒コノトキシンの合成とS-S架橋様式解明イモ貝Conus marmoreusから単離された新規ペプチド毒コノトキシンCMrII、CMrIII、CMrVを合成し、天然物の構造を確認した。選択的2段階S-S架橋法による合成物と天然物をHPLCで比較して、CMrIIではC1-C4、C2-C5およびC3-C6の間にS-S架橋があることを示唆する結果を得た。CMrVではこれと異なる様式の可能性が示唆された。続いて、Conus amadisから単離された新規コノトキシンAmIV、AmVIIA、AmVIIB、AmIXの合成を試みた。AmIVとAmIXに関してC端がアミドのものとフリーのものを合成し、AmIVはC端がフリーであること、AmIXはC端がアミド化されていることを明らかにした。AmVIIA、AmVIIBはC端がフリーであることが確認されたが合成収率が低く活性測定や構造解析に供するには合成法の改善が必要と判断された。2.サソリ毒のS-S架橋様式と立体構造および活性との相関サソリHeterometrus fulvipesから単離されたhefutoxin-1は22残基のアミノ酸から成り、2本のヘリックスが2本のS-S結合により梯子状に架橋されたU字型の立体構造をもっている。折れ曲がり部分のアミノ酸を1残基および2残基欠損したアナローグを合成したところ、天然物と同じS-S架橋様式が保たれていることが明らかとなった。並行していくつかのアミノ酸置換アナローグを合成し、その作用を検討した。同族のサソリ(H.spinifer)から単離されたκ-KTx1.3はhefutoxin-1と配列相同性が高いにもかかわらずKチャネルに対する阻害作用を示さない。アミノ酸置換アナローグの合成により、後者の活性部位であるLys19の隣にある塩基性アミノ酸が、チャネルとの相互作用を妨害していることを明らかにした。
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