研究課題/領域番号 |
15560033
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用光学・量子光工学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
笠谷 和男 山口大学, 工学部, 助教授 (10126964)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 三次非線形光学機能 / 三次非線形感受率 / J凝集体 / 縮退四光波混合 / シアニン色素 / ナフタロシアニン / スクアリリウム色素 / クロコニウム色素 / 有機色素 / 三次非線形光学材料 / ポルフィリン誘導体 / 縮退四光波混合法 / ポリマー被覆膜 / ゾルゲル被覆膜 |
研究概要 |
非線形光学機能は共鳴条件により数桁増大するが、励起状態生成に伴う遅い応答とレーザー光による材料の劣化が問題になる。本研究では、有機色素のシアニン色素、スクアリリウム色素、クロコニウム色素、ナフタロシアニン誘導体等、及びそれら色素のJ凝集体を含む薄膜で、高い三次非線形光学機能と超高速応答を同時に得られることを実証した。非線形光学機能の評価には、フェムト秒縮退四光波混合法を用いた。 まず、色素モノマーで共鳴分子超分極率γの大きさを測定し、10^<-30>-2×10^<28> esuの値を得た。この値は、分布格子など遅い応答を除いた瞬時の電子応答のみの値である。次に、これら色素及び凝集体を含むポリマー薄膜、ゾルゲルシリカ薄膜、あるいはneat薄膜の三次非線形感受率x^<(3)>の電子応答成分の値を測定した。 J凝集体の形成が見られた薄膜とそのx^<(3)>の電子応答成分、及び測定波長の値は以下の通りであった。シアニン色素NK-2612を20wt%含むPVA薄膜1.1×10^<-7> esu(850nm)、シアニン色素DTDCIを20wt%含むPMMA薄膜2.1×10^<-8> esu(850nm)、シアニン色素NK-3261 neat薄膜4.6×10^<-7> esu(850nm)、シアニン色素NK-1967を30wt%含むゾルゲルシリカ薄膜2.0×10^<-8> esu(850nm)、Si licon 2,3-naphthalocyanine bis(trihexylsilyloxide)のneat薄膜4×10^<-7> esu(800nm)。研究した全部のJ凝集体が、共鳴条件であっても非常に速い非線形光学応答を示した。
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