研究課題/領域番号 |
15560101
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生産工学・加工学
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研究機関 | 芝浦工業大学 |
研究代表者 |
柴田 順二 芝浦工業大学, 大学院・工学マネジメント研究科, 教授 (30052822)
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研究分担者 |
大田 正人 芝浦工業大学, 工学部, 助教授 (50052874)
植木 忠博 芝浦工業大学, 工学部, 講師 (50052890)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2003年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | CMP / Siウエハー / ガラス / 銅 / ゾル-ゲル法 / コロイダルシリカ / 研磨 / スラリー / CNP / スラリー濃度 / 粒径 / 砥粒間隔 / パッド / Prestonの定理 / 作用点 / 研磨抵抗 / CPM / シリカ / メタル / ウエハー |
研究概要 |
半導体デバイスの集積度は、日進月歩で指数関数的に増大し来た。これ発展を支えている製造技術の1つが、CMP(化学的・機械的研磨法)である。しかし、CMPはいわゆるプロセストライボロジの領域であることから経験とノウハウに頼らなければならない極めて現場的技術である。そのため、この技術の科学的究明が斯界の懸案になっている。加えて、CMPの加工対象が従来のSi酸化膜(SiO_2)からメタル(銅など)へ展開されようとしている現在、CMPのメカニズムの解明が急がれる。 以上のような背景の下、本研究はこの2年間、次のようなプロセスでこの懸案に取り組み、その研究成果を得た。 (1)ゾル-ゲル法によるCMPスラリー製造技術の開発 粒子径分布幅の狭い微粒(数十nm)のスラリー粒子を、ゾル-ゲル法により安定して製造するための合成技術の追究し、その制御因子をかなり明らかにすることができた。ここで試作したスラリーはその組成が明瞭なことから、以下の本CMP実験に供することで、CMPメカニズムの解明に大きく貢献した。 (2)SiO_2を対象としたCMPの基礎実験を体系的に実施して、CMPの作用メカニズムをかなり具体的に想定することができるようになった。すなわち、CMPを左右する主要因として機械的因子と化学的因子に大別し、この両者の作用を定量的に比較することに注力した。その結果、CMPといえども、機械的作用因子が十分大き名影響因子となっていることを指摘できた。そして、機械的因子として具体的に、(1)加重、(2)パッドと加工面との接触点密度、(3)粒子直径と粒子濃度、が抽出された。また、「(1)加重」の効果は、PRESTONの関係式の妥当性を検証すると共に、その成立のメカニズムが、パッドーワーク接触点密度に拠ることの可能性を指摘した。 (3)上記(1)、(2)の成果を踏まえ、銅を対象としたメタルCMPの実験を行った。当然ながら、まず化学作用の検討にpH因子を取上げて行った。結果は極めて複雑なCMP特性を示し、断定するのは難しいものの、少なくとも予想された化学的作用効果は現われ難いことを突き止めることができた。その結果浮上したのが、上記(2)で示した機械的作用の重要性である。可能性として、メタルCMP現象が、平均粒子間隔と接触点密度の関数として理解できることを示すことができたと考えている。
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