研究概要 |
一連の研究では下記の点を研究の目標とし,平成15年度は(1)(2),16年度は(3),17年度は(4)の点を目標にして研究を行った. (1)生物における冗長性の調査と工学モデルへの応用(材料,構造,機構,センサ,アクチュエータ,制御,保守他)の検討 (2)マニピュレータにおける諸冗長性(自由度,センサとアクチュエータの数,駆動方式,信頼性)の種々の評価目標に対する有効性・ロバスト性の総合的な検討とそれに基づく優れたマニピュレータの創生方法の提示,またモデル実験による検討 (3)材料,機構,構造における冗長性の有効性・ロバスト性の総合検討とそれに基づく機械システムの創成方法の提示とモデル実験による検討 (4)上記(2)(3)の統合化による冗長性を基にした機械システムの創成方法の確立 15・16年度で明らかにした機構の冗長性とアクチュエータの冗長性,その取り付け位置や駆動位置の相互の関連性を考慮してアクチュエータや機構を含む機械システムの創成方法を研究した.具体的には次の点を明らかにした. ・機構,アクチュエータの冗長性の存在は,各アクチュエータのエネルギー負担と全エネルギーを小さくする効果があることが前年度までの研究で明らかになったので,冗長性をパラメータに採ったアーム機構系の設計方法を最適化手法の導入により検討し,その設計方法を提示した. ・手先の微妙な動き等の評価関数を,実験における筋電位やモーションキャプチャーにおける動作と照査した. また最終年度に,これまでの研究の成果を整理してまとめた.研究機関終了後に本研究の成果を基にさらに研究を発展させた.
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