研究課題/領域番号 |
15560275
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
水野 幸男 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (50190658)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2004年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2003年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 液体窒素 / 高分子材料 / 流動帯電 / ファラデーケージ / パイプ / フィルタ / 表面電位 / 沿面放電電圧 |
研究概要 |
1.塩化ビニルパイプ中を流動する液体窒素の帯電 (1)変圧器中の絶縁油に関して報告されている値と比べるとはるかに小さいものの、液体窒素が流動により帯電すること、液体窒素は正極性に帯電すること、が確認された。摩擦により帯電するものと考えられる。 (2)流動させる液体窒素の体積が大きいほど、また、単位時間当りの液体窒素流量が多いほど、液体窒素の帯電量は増加した。帯電量はパイプ長さとともに増加するが、ある長さを超えると増加はほとんど認められなかった。 (3)L字形パイプの場合、液体窒素流入口からL字までの距離が長いほど液体窒素の帯電量は大きくなった。 2.パイプ中に円柱状固体絶縁物、あるいはフィルタを想定した網を設置した場合の液体窒素の帯電 (1)固体絶縁物設置により、液体窒素の帯電量は増加した。絶縁物の個数を多くすると帯電量は増えるが、やがて飽和する傾向が認められた。絶縁物の数が増えると液体窒素との接触面積が増加するが、多過ぎると液体窒素の流量が小さくなるためと考えられる。 (2)網を設置することにより液体窒素の帯電量は増加した。帯電量は網の材質により大きく異なり、銅では高分子材料の場合とは逆の極性に帯電したが、帯電列により説明できる。 3.液体窒素流動時の固体絶縁物の表面電位 (1)液体窒素を繰返し流動すると表面電位は上昇するが、徐々に減少した。固体絶縁物に付着する霜や氷を通して電荷が逃げるものと考えられる。 (2)固体表面上の電位分布は複雑であるが、液体窒素流速が遅い下流側が他に比べて電位が低かった。 4.液体窒素中に漬浸した帯電固体絶縁物の交流沿面放電電圧 固体絶縁物表面が帯電している場合には、帯電の無い場合に比べて沿面放電電圧が低下することが確認された。帯電により固体絶縁物表面の局所電界が増強されたためと考えられる。
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