研究課題/領域番号 |
15560282
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 静岡理工科大学 |
研究代表者 |
土肥 稔 静岡理工科大学, 理工学部, 助教授 (80247577)
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研究分担者 |
河村 和彦 静岡理工科大学, 教授 (20022139)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | ダイヤモンド / 薄膜 / マイクロ波CVD / 電界放出 / FEA / 真空マイクロ素子 / イメージセンサ / DLC |
研究概要 |
マイクロ波CVD法により、シリコン基板上にダイヤモンド系膜を作製した。ダイヤモンド膜作製装置は、これまでのものに多少の改良を施した。具体的には反応管に対してマイクロ波の導入部分を3cm上方に移動させた。これにより、チャンバーと反応管との間のOリングの冷却効率が上がった。また、マイクロ波導入部下方でのダイヤモンドの製膜が安定化した。膜の作製条件は、マイクロ波電源の出力500W、雰囲気ガス(水素/メタン)圧力50〜100Pa、流量120ccm、メタン濃度5%、堆積時間は1時間とした。生成したダイヤモンドはマイクロ波導入部付近では直径約0.2μmの微粒子であり、基板位置を下げるに伴い、茶色い均一な膜となった。これらの試料をラマン分光法で測定したところ、1333cm^<-1>、1600cm^<-1>にダイヤモンドおよび黒鉛状炭素のピークが観察された。 SiにFeやNiを蒸着した基板を用いて、ダイヤモンド膜の作製を行った。ラマン分光法から、何も蒸着していない膜に対して、生成速度が飛躍的に上昇することが分かった。しかし、基板との接合力が弱く、すぐに剥離してしまうため、冷陰極への応用には不向きであることが分かった。 科研費で購入した直流電源(松定プレシジョンPQ250-3)を用いることにより、基板に-250Vまでのバイアスを印加できるようになった。これにより、膜の生成速度が向上した。 ダイヤモンド膜を用いたフィールドエミッタアレイ(FEA)の作製を行った。ダイヤモンド膜を用いることによりFEAの電子放出特性の格段の向上と安定化が期待できる。今回作製したFEAでは、モリブデンの電極を用いたものに比べて、同じ電圧で10倍程度の高い電流密度が得られることが分かった。しかし、耐久性に対する今後の課題が残った。
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