研究課題/領域番号 |
15560286
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 (2004-2006) 高エネルギー加速器研究機構 (2003) |
研究代表者 |
道園 真一郎 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 研究機関講師 (80249903)
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研究分担者 |
齊藤 芳男 (薺藤 芳男) 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 教授 (00141979)
小林 真一 (小林 信一) 埼玉大学, 大学院理工学研究科, 教授 (40008876)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 二次電子放出 / 帯電 / 絶縁体 / 表面放電 / セラミック / 表面粗さ / アニール / 沿面放電 / 高周波 / 高温 / TiN |
研究概要 |
二次電子放出に関しては、純度が高いセラミックの方が二次電子放出係数が高くなる傾向があることがわかった。これは、アルミナの純度が低下した場合には二次電子放出係数がアルミナより低い助剤分の影響が出てくるためと考えられる。純度の低い試料(アルミナ純度92%、95%)では、なめらかな表面の方が二次電子放出が低くなり、純度が高いセラミック(99.7%)では、表面粗度による違いは見られなかった。また、鏡面研磨(平均粗さが0.1μm以下)試料では、入射確度依存性が見られたのに対し、表面粗さが粗い材料(平均で1μm程度の粗さ)では、一次電子の入射角度依存性が見られなかった。また、入射エネルギーが1keV程度に低くなると入射角度依存性が見られにくくなった。一般に入射確度依存性は、二次電子が表面に到達するまでの実効距離が入射角により変わることで説明されるが、入射エネルギーが低い場合は一次電子の侵入深さが十分浅いためほぼ全ての二次電子が表面に到達できるためと解釈できる。TiN薄膜コーティングが0.2nm程度の場合は、下地のアルミナの二次電子放出特性が現れるが、コーティングが厚くなると下地のアルミナとは関係ないTiN自身の特性が現れることがわかった。 帯電に関しては、純度が高いセラミックが小さくなる傾向を示した。ただし、単結晶アルミナであるサファイアでは高い帯電を示した。また、TiN薄膜では帯電が大幅に抑えられることを確認した。 市販の種々の材料についてレゾナントリングを使った大電力試験を進めた。その結果、純度が高いセラミックの方が耐性が高いことがわかった。これは、帯電が小さいセラミックの方が大電力特性に優れているということを意味しており、マルチパルス法での測定結果と矛盾しない。単結晶サファイアは大電力試験では耐電力性に劣った。これは、材料内のF中心の酸素欠陥の存在と、今回測定した高い帯電のためと考えられる。
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