研究課題/領域番号 |
15560301
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子デバイス・電子機器
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
前田 幸治 宮崎大学, 工学部, 助教授 (50219268)
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研究分担者 |
碇 哲雄 宮崎大学, 工学部, 教授 (70113214)
境 健太郎 宮崎大学, フロンティア科学実験総合センター, 助手 (20336291)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | カルコゲナイドガラス / ガラス転移温度 / 希土類 / エルビウム / フォトルミネッセンス / 光吸収 / ラマンスペクトル / 溶解性 / ツリウム / 光導波路 |
研究概要 |
ErをドープしたGe-Se(S)-Ga系カルコゲナイドガラスを作製し、その溶解性と発光特性を系統的に調査した。その結果この系ではGaが少量の場合を除いてガラス化するどのような組成でもErを1at.%程度は十分に溶解できる優れた系であることが明らかになった。その中でもGeSe_2とGa_2Se_3の化学量論組成のタイライン付近は特にErの溶解性が高くEr4at.%まで仕込み量に比例して吸収量が増加した。PL発光特性を調べるとやはり化学量論タイラインでGaが10-14at.%程度の時、Er2at.%程度で最大の発光強度が得られた。PL強度の上限はErの溶解性の限界ではなくマトリクスガラスのガラスの形成能によるもので、ガラスの組成や作成方法を工夫すればさらに高濃度のErを溶解、発光させる可能性が見出された。この系では、熱処理をしたり、TeでSeを置換したりすることによって、PL強度を数十%から2倍程度上昇させることができた。PLスペクトルはほとんど変化しないことから、カルコゲナイドガラス中のErイオンの環境には発光強度の大きなガラスに関しては、大きな変化は無い。ラマンスペクトルなどの結果より、Erの溶解はそのまわりのイオン性の高い共有結合であるSe^<δ->Ga^<δ+>-構造によって生じていると思われる。発光強度の違いはガラス中の欠陥(非発光中心)の状態の差により、励起されたErイオンが非発光過程で緩和する割合が変化することより生じていると思われる。以上のことから、マトリクスガラスの作成方法を工夫することでさらなる高強度発光も期待できることが明らかになった。
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