配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
研究概要 |
本研究では,非同期パルス形カオスニューラルネットワークを,VDECを通して構築し,脳の神経回路網の情報処理原理,すなわち記億・学習などについての解明を目的とするとともに,その原理を応用し,工学的応用を目指して,電子回路によって連想記憶回路を構成する。特に,人間の脳のような柔軟な発想をもった神経回路網モデルの構築に向けアプローチした。 その結果, (1)ニューラルネットワークを構成する要素として,能動的樹状突起ハードウェアモデルの非線形特性を明らかにした(雑誌論文1番目)。 (2)メモリ部として,IC化可能な負性抵抗素子を用い,多値メモリを提案した。また,このメモリが可塑シナプスのモデルとして使用可能であることを示唆した(雑誌論文2番目)。 (3)我々が提案するパルス形カオスニューロンモデルを用いて環状ニューラルネットワークを構成し,短期記憶回路へ応用可能であることを明らかにした(雑誌論文3番目)。 (4)パルスタイミングに着目し,テンポラルコーデングによる学習アルゴリズムをハードウエアで実現することを目的に,パルスタイミングに着目した可塑性であるSTDPの効果について,我々が提案しているパルス形カオスニューロンモデルを用い確認し,ノイズに埋もれた情報をデコード可能であることを示し,本ニューラルネットワークシステムに用いることが可能であることを示した。 (5)パルス形カオスニューロンモデルを用いてCPGモデルを構成し,外部入力を与えることにより,四足歩行動物の代表的な歩行パターンである,walk, pace, trot, gallop, boundに対応する振動パターンの生成・移行が可能であることを明らかにし(雑誌論文4番目),ニューラルネットワークシステムの一例を示した。
|