配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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研究概要 |
衛星搭載中継器の周波数領域信号処理の研究を行い,超多ビームDSP衛星の基本技術を実現することができた. 1.最も重要となる高速FFT処理について複数のDSPを用いたパイプラインFFTを考案し,必要なサイクル数等DSPパイプラインFFTの設計基準を明らかにした.高速FFTをDSPパイプライン処理によって実現できるようにした. 2.周波数サンプルによってチャネル選択及びルーティングを行う場合において時間領域でコサインロールオフ窓を乗算することによってすべてのチャネルの選択特性を改善する方法を考案した.チャネル選択特性の改善により隣接チャネル干渉が軽減されることをシミュレーションによって示した. 3.周波数サンプル化したのち,サンプル選択によりチャネルを選択し,選択した周波数サンプルから直接復調する方法を考案し,BPSK,QPSKに適用した.衛星オンボードで復調することにより衛星上でルータが構成可能となり,多ビーム大容量インターネット衛星も可能となる. 4.搬送波を有するCDMA信号を高速相関を用いて逆拡散する方法を考案し,コード同期及び搬送波同期を近似的な3次元FFTによって実現した.移動体通信のCDMAアップリンクの周波数領域処理が可能となった. 5.上記の応用として周波数サンプルを用いたAM/FM放送のソフトウエア復調方式を考案し,ディジタルラジオに付加するソフトウエアとして実現した.この方法は日本TI筑波研究所へ技術指導した. 6.H12年4月より宇宙航空研究開発機構(JAXA)のWINDSプロジェクトチームの主幹開発員を兼務し,超高速インターネット衛星のKa帯多ビーム送信増幅器MPAの開発に協力した.MPAは報告者が特許を持つ多ビーム衛星用送信系である.開発は成功しH17年12月にKa帯MPAのCDRを行うことができた.
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