研究課題/領域番号 |
15560333
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
通信・ネットワーク工学
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研究機関 | 広島市立大学 |
研究代表者 |
高井 博之 広島市立大学, 情報科学部, 助手 (20264963)
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研究分担者 |
藤坂 尚登 広島市立大学, 情報科学部, 助教授 (30305784)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 移動ロボット / 移動無線通信 / 空間光通信 / 光入射角センサ / ナビゲーション / 三角測量 / 混信除去 |
研究概要 |
本研究は、複数の移動ロボットの協同作業に用いる空間光通信システムに関する研究である。本研究では、協同作業に当たる相手移動ロボットの送信光信号を相互の通信だけでなく、相互の位置を示すビーコンとして利用し、受信回路にPSD (Position Sensitive Device :フォトダイオード光入射角センサ)を使って光源の方位角度を検出し、相互の相対的位置の検出や位置情報に基づく混信除去に活用する方式を研究した。 非集中制御方式を採る無線通信ネットワークでは、意図しない通信相手が発する信号の混入が無線通信ネットワーク構築の妨げとなる。混信発生時の空間的な要因を整理すると、受信ロボット1台と送信ロボット2台の計3台が三角形を構成する。そこで、三角形の幾何学的な性質を用いた混信除去方式を検討した。そこで受光素子の受光範囲を60°以下に制限すると、最大の内角は60°以上なり混信を生じない。ゆえに、その時の内角が最も大きいロボットが調停者となり、相互の通信の調停を図ることで、混信が解消可能なことを、シミュレーションで明らかにした。 この空間光通信システムを実現するため、高速なデータ伝送と正確な光入射角検出を両立する光送受信回路の検討を行った。PSDは複数系統の信号出力端子を持ち、光入射角は端子間の信号強度差から計算される。従来の光入射角演算回路には、正確な角度計算のために応答速度が遅く動作周波数帯域の低いローノイズ・オペアンプが用いられていた。しかし本研究では、空間光通信の送受信信号がパルス信号であることに着目し、周波数帯域の相違による通信パルス信号と背景光雑音信号の分離を検討した。また、光信号の途絶検出や通信制御のため、NRZI符号化したHDLC方式によるデータ伝送を検討した。 今後、これらの検討結果を基にして、移動ロボット相互通信のための空間光通信システムの開発に取り組む。
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