配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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研究概要 |
マイクロ波やミリ波等の高周波電磁界に対する電気電子材料の電気的特性の計測及び制御技術・設計手法の開発は,新素材及び高周波デバイスの開発,設計・製作において重要な課題となっている。電気電子材料の電気的特性を制御するための一方法として,誘電体等の均質な背景媒質中に多数の粒状物質(背景媒質と値の異なる誘電体粒子や,光学異性体を含む粒子:双異方性媒質やキラル媒質,ダブルネガティブ媒質からなる粒子)を適当な密度となるよう埋め込み,混合媒質を構成する方法がある。この混合媒質の電気的性質を表す実効的な電気的定数(等価媒質定数)の算定法及びイメージングに関する研究は,物理学・化学・薬学の分野において重要かつ基礎的な問題として位置付けられ,活発に研究が行われてきた。本研究では,混合媒質を構成する粒状物質の媒質定数の大きさや形状,性質に束縛されること無く,かつ,従来法の中では最も良いとされているQCA-CP(準結晶近似法)よりも高精度で適用範囲の広い実効的な電気的定数の算定法とそのイメージング技術の開発を目的として研究を実施した。具体的には、不規則媒質を構成する粒状物質が誘電体球及び(又は)キラル球で、かつ、対(ペア)で分布している場合の実効的な電気的定数算定式について,数値計算により,提案する方法の妥当性を検証した(形状の複雑化に対する特性の変化を検証した)。次に,媒質の電気的特性に影響を与える幾つかのパラメータを変化させることにより,媒質中の実効的な電気的定数を視覚化するイメージング技術の検討を行った。また,不規則媒質を構成する粒子の電気的定数が異なる場合の不規則媒質の実効的な電気的定数算定式についても研究を進め,粒子固有の電気的特性が不規則媒質の実効的な電気的定数に与える影響についても調査・研究を行った。本研究の成果は、不規則媒質のマクロ的な電気的特性の把握に有効である。
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