研究分担者 |
岡本 直久 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 助教授 (70242295)
堤 盛人 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 助教授 (70292886)
古屋 秀樹 東洋大学, 国際地域学部国際観光学科, 助教授 (80252013)
毛利 雄一 (財)計量計画研究所, 経済社会研究室, 室長 (60246692)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
研究概要 |
道路渋滞は,道路のサービスレベルを低下させている主たる要因であり,道路交通が抱える解決すべき課題のひとつである.しかしながら,渋滞・混雑に関しては,各道路管理者のみの視点からの情報が提供されているに過ぎない.道路パフォーマンスデータは,道路政策や,プロジェクトの効果を図る上で重要な指標となるはずである.このような観点から言えば,道路マネジメントを評価するためのアウトカム指標として,道路のサービスレベルを低下させている主要因である渋滞に着目し,道路利用者の渋滞意識を考慮した指標を提案することは重要であると考える.本研究の目的は,道路利用者にとっての客観的評価ばかりでなく,利用満足度といった主観的な評価を含んだ渋滞評価指標を提案することである.この目的を達成するために本研究では, ・道路利用者の判定データを観測するためのシステムの構築 ・渋滞意識に対する主観的要素の抽出 ・渋滞判定を表現するモデルの作成 を行った. モデル化にあたって,都市高速道路・高速道路・一般道路の道路種別ごとの渋滞判定モデルを構築した.モデルの地域移転可能性については,足利・筑波・東京・名古屋・九州の各大学の被験者を対象としたデータに基づき,有意性を確認した.これは全国のプローブカーデータに適用可能な普遍的モデルの可能性を示している。プローブカーデータを用いることにより,車両感知器が設置されている路線のみでなく,広範囲の道路に関して渋滞評価を行うことが出来ることが確認された. また,渋滞判定モデルによって渋滞評価を行う方法のシステム化を行ったと同時に,東京・横浜・福岡の3地域を対象に渋滞巻き込まれ率を算出し,都市別や路線別,時間帯別に異なる渋滞巻き込まれ状況の把握を行った.この結果から,道路利用者の渋滞意識を考慮した渋滞判定モデルを用いて,従来にはなかった渋滞指標として「渋滞巻き込まれ率」を提案し,その有効性を確認した.
|