研究課題/領域番号 |
15560531
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
都市計画・建築計画
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
中出 文平 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (10172347)
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研究分担者 |
樋口 秀 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (90293258)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 区域区分 / 当初線引き / 地方都市 / 用途地域 / 運用実態 |
研究概要 |
平成12年都市計画法改正によって都道府県がその実施を判断することとなった区域区分制度が、創設当時から問題点を抱えていたにも関わらず、一定程度の市街化抑制効果を地方都市において果たしてきたことを検証することが、本研究の目的である。 平成15年度は、人口10万人以上の地方都市100に対して、当初線引きの区域と線引き直前の用途地域指定の範囲を記入してもらった。結果として、昭和50年以前に当初線引きを終えている89都市全てについて、これらの情報提供を受け、地理情報システム内に、レイヤーとして空間情報化した。これをもとに、線引き直前用途地域の区域と当初線引き時の市街化区域の重複、除外、追加の状況を空間的、定量的に把握した。この結果、当初線引き時に相当の面積を拡大して指定した都市、直前の用途地域とほぼ同じ範囲を指定した都市、用途地域の区域から広い範囲を除外し他の地域で市街化区域を拡大した都市、などに89都市を類型化した。さらに、当初線引きの市街化区域と現在(ほぼ4回の定期見直し後)の市街化区域を比較し、その面積拡大の状況と市街化区域内人口密度の変遷から、89都市を同様に類型化し、典型的な4タイプを定めた。一方、当初線引き当時の旧建設省都市計画課で作業に直接関わられた課長補佐及び係長から当時の実情についてヒアリングを行うことができ、さらに貴重な資料の提供を受けた。 平成16年度は、そのうち都市計画的に問題がある3タイプからそれぞれ新潟市、倉敷市、防府市を詳細検討対象都市として抽出し、当初線引きから現在に至る整開保の方針、市街化区域設定調書といった資料の提供を受けると共に、担当者に対するヒアリングを行った。本研究のまとめとして、当初、区域区分制度が大都市圏のみを考慮に制度化されようとしていたため、地方都市では実態に合わない指定をせざるを得ず、概して、広い区域指定をせざるを得なかったこと、当初線引き時に各都市の区域指定の考え方に相違があったこと、などが明らかになった。
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