配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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研究概要 |
本研究は,住民参加型防災まちづくり推進に寄与する計画支援技術の開発に取り組み,以下の成果を得た。 1)防災まちづくり現場で地域住民が地区レベルの災害危険性を理解する手法として,GISを活用した街区単位の災害危険度評価手法を開発し,実際の市街地への適用と防災まちづくり現場での活用により手法の有用性を確認した。同時に手法として限界も指摘した。 2)防災まちづくりワークショップ(WS)で延焼危険性を視覚的に分かり易く住民に伝え,市街地整備による延焼抑止効果を理解してもらうため,複雑系の手法であるセルラーオートマタを用いた延焼シミュレーションモデルを開発した。従来の延焼モデルの研究成果を基に,3m×3mのセル空間単位で延焼プロセスを再現可能であることを示した。確率計算プロセスの導入によるシミュレーション結果の誤差分析とともに,火災記録データとの比較でモデルの再現性を示した。 3)2)の延焼シミュレーションモデルをGISとリンクさせ,防災関連地理情報提供サブシステム,延焼シミュレーションサブシステム,市街地整備サブシステム,市街地整備効果確認サブシステムからなる防災まちづくりWS支援GISの開発を試み,実際のWSでの実証実験から,市街地整備素案の検討,合意形成の促進,住民の防災意識向上に寄与することを確認した。 4)さらに防災まちづくりWSの課題整理,ハード・ソフト両面からの対策を考える一連の作業をスムースに行え,防災対策をまとめる合意形成にも貢献できる防災対策立案支援システムの開発を試み,実証実験によりシステムの有用性を示した。加えて,地域住民が主体的に取組むソフトな活動を継続的に推進していくため,日常的な防災活動・取組を住民自身でチェックできる手段として,ISM法とAHP法を用いた地域防災力の定量化を試み,一定の妥当性を示した。
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