研究課題/領域番号 |
15560536
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
都市計画・建築計画
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研究機関 | 鳴門教育大学 |
研究代表者 |
金 貞均 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助教授 (10301318)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | ネットワーク居住 / 分散居住 / 東アジア / 儒教思想 / 家族意識範囲 / 非血縁ネットワーク / 居住特性 / 家族 / ライフスタイル / 高齢者 |
研究概要 |
本研究が着目してきた現代家族の分散居住における「ネットワーク居住」とは、儒教思想により伝統的価値観を長く保持してきた地域(日本・韓国等の東アジア)において成立する居住形態で、「中心住居」と「周辺住居」という居住関係をその特徴とする。本研究は調査の範囲を韓国に広げ、東アジア文化圏の居住の共通性(ネットワーク居住)やネットワーク居住からみた住宅と住み方の日韓比較を通して国別居住特性を解明することを目的とした。研究方法として、韓国の都市部(大都市と地方都市)と農山村部で調査を行い、分散居住の実態とネットワーク居住の成立における違いを考察した。 韓国においても家族の分散居住が進行し、農山村部の高齢・過疎化が進む中、(1)伝統的家族規範として「形式的家族」の傾向が根強く、「中心住宅(親)」を核としたネットワーク居住の方向性が明確に構造化されている。ネットワーク居住の成立形態として、(2)都市部は「家事支援を中心とした援助型」と「関係保持・再生のための交流型」、(3)農山村部は日本と同じく「親族集住型」「近隣相互援助型」により「生活支援」と「家族代替機能」を得ている。(4)ネットワーク居住の「関係性(内容)」が中心で、「空間利用型」は少ない、といった実態が明らかになった。 日本におけるネットワーク居住は「血縁ネットワーク居住」中心から「非血縁ネットワーク居住」への拡大がみられ、「生活機能の多拠点化」「住機能の移転・分担」など、ネットワーク居住に伴う住空間機能の変容がみられた。 日韓のネットワーク居住の成立形態を比較考察した結果、ネットワーク居住の」発達段階として、日本は「顕在的ネットワーク居住」からより成熟していく段階で、韓国は様々な拠点と多様な居住関係を模索し居住システムとして「顕在化させる段階」といえる。両国のネットワーク居住の発達段階が今後どういう方向性を示すのか注目しながら、日韓の居住の方向性の模索を継続の研究課題としたい。
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