研究課題/領域番号 |
15560666
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
触媒・資源化学プロセス
|
研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
吉武 英昭 横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 助教授 (20230716)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | メソポーラスチタニア / モリブデン触媒 / タングステン触媒 / ルチル / アナターゼ / 相転位 / エタノール酸化 / セリウム触媒 / アルコール酸化 / XANES / 共沈法 |
研究概要 |
タングステン・モリブデンを潜在的な触媒活性点として担持したメソ細孔性チタニアを調製、チタニア担体の相転位を解析した。それぞれ前駆体をTiのアルコキシドと共に加水分解し、メソ細孔性チタニアの合成と共に担持も終了する直説法および、先に合成したメソ細孔性チタニアをW, Ceの前駆体の溶液に浸漬し、液を蒸発除去後、熱分解する含浸法の2法を試みた。共にBET表面積は800-1000m^2g^<-1>程度の細孔径2.0nmのメソ細孔性触媒が調製された。 チタニアは良く知られるように、ルチルが安定相で低温で急速に結晶化した場合、アナターゼが生成することが良く知られている。加水分解と続く焼成によって調製される場合、むしろアナターゼが生成しやすい。ところが、Raman分光法、X線回折法でMo担持メソポーラスシリカのチタニア相を観察したところ、473Kではアモルファス相をとるものの、573Kで焼成するとルチル相が見られた。その後、623Kで焼成すると、アナターゼ相に変化し、673Kでの焼成ではアナターゼ結晶子が成長した。これは熱力学的に安定な結晶相から不安定な結晶相へ転位を示しているので、大変興味深い。もちろんTiの局所構造のみの変換であるが、触媒作用への影響する因子は、長周期構造ではなく局所構造であるため、この相転位は新しい触媒作用の発見の可能性を秘めている。メソ構造については、673K焼成では細孔径が3.5nmの新しい構造に変化した。これは担持される触媒成分や担持方法に依らないと結論付けられる。タングステン触媒では焼成温度上昇に伴うこのような相変化は見出せなかったので、担持成分が特異な相転移を誘起している可能性がある。
|