研究課題/領域番号 |
15560719
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
核融合学
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研究機関 | 核融合科学研究所 |
研究代表者 |
石崎 龍一 核融合科学研究所, 理論シミュレーション研究センター, 助手 (60301727)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2006年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | ペレット / アブレーション / MHD / タイヤチューブ力 / ドリフト / プラズモイド / CIP / LHD / 燃料供給 / ExBドリフト / 湾曲ドリフト / 衝撃波 |
研究概要 |
背景プラズマの1000倍の密度をもつプラズモイドが加熱を受け溶発すると、その溶発圧力は背景プラズマの100倍以上にも達し、プラズモイドを低磁場方向にドリフトさせる。トカマクにおいては、磁場はほとんどトロイダル方向を向いているため、曲率の向きはほぼ大半径方向になる。この中で圧力が生じると、トーラスの内側と外側の径の差により、力は外側に働く。これがタイヤチューブ力である。磁場による1/R力も同様の効果をもつ。これらの力を評価するモデル式を構築し、シミュレーション結果と比較したところ、非常によい一致が得られた。一方で、擾乱が小さいとドリフト運動が生じないことも明らかになった。背景プラズマが安定平衡である場合は、線形解析を用いれば、小擾乱は振動解しか持たないことが容易に示せる。プラズモイドの擾乱が小さい場合はこれに該当するためドリフト運動は起こらない。しかし、ペレット溶発のように擾乱が大きくなると平衡状態が崩れ、線形解析は成立しなくなる。したがって、擾乱の大きさによって結果は異なる。また、ドリフト運動について更に詳細を調べると、プラズモイドの中心部分は低磁場方向にドリフトするが、その上下の部分は高磁場方向にドリフトすることも明らかになった。プラズモイド中心では溶発圧力の反磁性効果より磁気圧擾乱は負となり、これは高い溶発圧力で磁場が排除されたと考えることもできる。この場合、排除された磁場はプラズモイド周辺で圧縮されるため、そこでは磁気圧擾乱は正の値になる。磁気圧擾乱が正であると、上述したモデル式より、大半径の負の方向に加速度を受けることになり、高磁場側ヘドリフトする。 次にLHDの場合についても評価を行った。ヘリカルプラズマの場合は二つの特徴的なポロイダル断面があるので、それぞれのトーラス内側、外側でプラズモイドの運動を評価したところ、プラズモイド中心はいずれも低磁場側ヘドリフトすることが明らかになった。しかし、プラズモイド周辺では高磁場方向の速度成分をもつ部分と、低磁場方向の速度成分をもつ部分とが磁気面に沿って周期的に配置することが明らかになった。このことは直線ヘリカルプラズマにおいても確かめた。つまり、ヘリシティが原因であることが分かった。また、プラズモイドが縦長断面トーラス内側の高磁場側にあるときが最も顕著であることも明らかになった。このような現象の原因については今度明らかにする予定である。
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